就職活動に役立つ NEWS&TOPICS <第39号版>
2022年6月28日 火曜日
【内定率】大卒内定率82.2%で5年ぶりの低水準 ー 厚生労働省・文部科学省
厚生労働省と文部科学省は1 月15 日、「令和2 年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(12 月1 日現在)」を取りまとめ、公表した。
発表によれば、令和3 年3 月大学等卒業予定者のうち、大学(学部)の学生の就職内定率は82.2%(前年同期比4.9㌽低下)と、12 月1 日時点で見た場合、平成28 年3 月卒業予定者(当時)以来5 年ぶりの低水準に沈んだことが分かった。このうち、国・公立大学の学生の就職内定率は87.8%( 同1.9 ㌽低下)、私立大学は80.4%(同5.9㌽低下)だった。また、短期大学の学生の就職内定率は57.6%(同14.4㌽低下)と、同期比で見た場合、平成24 年3 月卒業予定者(当時)以来9 年ぶりの低水準となった。
なお、大学(学部)の就職内定率を男女別で見ると、男子大学生では80.4%( 同5.4 ㌽低下)、女子大学生では84.3%(同4.3㌽低下)だった。さらに、文系・理系別では、文系81.3%( 同5.6 ㌽低下)、理系86.0%(同2.1㌽低下)となっていた。
同様に、地域別では、「北海道・東北」が84.0%(同5.0㌽低下)と最も高く、次点の「関東」は83.4%(同5.3㌽低下)と続いた。新型コロナウイルス感染症の広がりによる企業の広報・採用活動の停滞の影響が色濃く表れる結果となったようだ。
【業界動向】製造業が抱える経営課題の変化等 ー 東京商工会議所
東京商工会議所(本部東京・千代田区)は12 月10日、「ものづくり企業の現状・課題に関する調査」の結果概要を公開した。
これは、新型コロナウイルス感染症による影響を踏まえたものづくり企業における経営課題の変化や、デジタルツールの活用状況・課題などの実態を把握するため、同商工会議所が7 月21 日〜8 月14 日の期間、東京23 区内の中小製造業1 万1,829 社を対象に実施した調査だ。回答数は1,988 社(16.8%)だった。
同調査によれば、緊急事態宣言前後の課題変化について、「既存顧客との接点・営業」が7.2㌽も増加した反面、「製品の品質」は4.9㌽減少した。
また、デジタルツールの導入目的について見ると、「既存業務の効率化」が60.7% でトップ。以下、「従業員の働きやすさ向上」34.3%、「QCD(品質・コスト・納期) の改善」33.5% と続いた。
最後に、デジタルツール導入の課題を見ると、「社内技術者(ハード・ソフト)の不足」が45.3% で最も高く、「セキュリティの不安」30.3%、「資金不足」24.8% と続いた。
【消費者被害】若者の3割強が消費者トラブルに遭遇 ー 東京都
東京都は2 月15 日、「若者の消費者被害に関する調査」の結果を公表した。これは、11 月20 日から12月3 日にかけて、都内在住の18 〜29 歳の男女2,400人を対象に、ウェブ上で行われたアンケート調査だ。
同調査によると、四つの販売方法・商法(インターネット通販、架空請求・不当請求、マルチ商法、アポイントメントセールス)のいずれかについて、「被害にあったことがある」「被害には至らなかったが、請求されたことがある」と回答した割合は35.1% に上っていた。回答者全体の3割強が何らかの消費者トラブルに遭遇していることが分かった。
【待遇】雇用者の冬季賞与の支給状況を公表 ー 労働政策研究・研修機構
労働政策研究・研修機構( JILPT、本部東京・練馬区)は1 月18 日、「新型コロナウイルス感染拡大の仕事や生活への影響に関する調査( JILPT 第3 回)」の一次集計結果を発表した。
これは、新型コロナの拡大やその予防措置が就労者の仕事や生活に及ぼしている影響等を把握するため、同機構が12 月12 〜17 日にかけて民間企業の雇用者4,307 人を対象に、ウェブ上で実施した調査の集計結果だ。
この調査結果によると、「冬季賞与(特別手当)の支給状況」については、「昨年も本年も支給あり」と回答した割合が53.7% と、最も高かった。一方、「昨年も本年も支給無し」は28.6%、「昨年はあったが、本年は未定・わからない」は7.2%、「昨年はあったが、本年は支給無し」は4.9%と続くなど、冬季賞与について"支給無し" または"支給未定" と回答した割合は、全体の44.3% にも上ったことが分かった。
さらに、「昨年も本年も支給あり」と回答した者に対し、前年対比の支給額増減(見込みを含む)の内訳を尋ねたところ、「ほぼ同じ(変動は1 割未満)」との回答が29.2% で最も高かった一方、「(1 割以上)減少した」の回答計は15.8%、「(1 割以上)増加した」の回答計は3.9% にとどまり、足元の景気後退を示す結果となった。
【初任給】「20新卒就職者」の初任給の決定状況 ー 日本経済団体連合会
日本経済団体連合会(経団連、本部東京・千代田区)は昨年末の12 月4 日、「2020 年3 月卒『新規学卒者決定初任給調査結果』の概要」を公表した。昨年の8 月18 日〜10 月7 日にかけて、企業会員など2,027社を対象に調査を行い、497 社(24.5%)から有効回答を得た。同調査結果によると、初任給決定に当たって最も考慮した判断要因のトップは、27.8% を示した「世間相場」だった。以下、「在籍者とのバランスや新卒者の職務価値」25.1%、「人材を確保する観点」16.7% と続いた。
また、初任給の決定状況では、「前年の初任給を据え置いた」が57.4% で最も高かった一方、「前年の初任給から引き上げた」は42.6% で、初任給を「引き下げた」という回答は見受けられなかった。
さらに、初任給水準と引上げ額については、大学卒の事務系で21 万8,472 円( 前年比1,531 円増)、技術系で21 万7,864 円(同1,185 円増)、短大卒の事務系で18 万4,318 円(同1,351 円増)、技術系で18万6,272 円(同1,247 円増)となっていた。