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2022年6月28日 火曜日

3 月を目前に控え、令和4(2022)年3 月卒業予定の大学生・短期大学生の就職活動がスタートしようとしている。今号では、現在の就職環境を概説すると共に、これから本格的に就職活動を始める学生のみなさんが知っておくべき情報をお届けする。

大学生の就職内定率82.2%前年同期比で4.9㌽も低下

「2021新卒」の就職・採用動向は一体どうなっているのか。まずは、令和3 年3 月卒業予定者の就職内定状況を確認しておこう。

厚生労働省と文部科学省が1 月15 日に発表した「令和2 年度大学等卒業予定者の就職内定状況(12 月1日現在)」によると、令和3 年3 月に卒業予定の大学生(学部)の就職内定率は82.2 % で、前年同期比で4.9㌽も低下したことが明らかになった。12 月1 日時点で比較した場合、これは平成29 年3 月卒業予定者の85.0% 以降、最も低い数値であることが分かった(5 面に詳報)。また、短期大学の就職内定率については57.6%と、前年同期比で14.4㌽も低下するなど、大学生よりも大きな影響が及んでいた。

前年度よりも就職内定率が悪化した理由については、昨年来の未曽有の社会的混乱を巻き起こしている新型コロナウイルス感染症拡大の影響にほかならないだろう。感染が急拡大してからは、不要不急の外出自粛や飲食店の時短営業、各種イベント時における人数制限など、他者との接触を極力減らす動きが取られたことから、多くの企業の運営と業績に深刻な被害を与えた。そのためなのだろう、例年よりも採用人数を絞った企業が多かったことが今回の結果に直結した。

現在もこの春4 月からの入社を目指して就職活動を続ける4 年次の学生は決して少なくはない。年度末となる3 月のこの時期に採用活動を継続している企業は多くはないもののゼロではないため、前だけを見て活動を続けて欲しい。

新型コロナ禍だからこその就活オンライン活用の選考が増加

翻って、3 月1 日からは大手就活情報サイトなどが一斉にグランドオープンし、企業等の採用情報の公開とエントリー受付が開始される。本格的な就職活動に突入する時期だ。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって大学生、短期大学生を取り巻く就職活動の環境は大きく変わったと言わざるを得ない。筆記試験や採用面接をオンラインで行う企業が増加傾向にあるのはその象徴の一つだ。その意味では、"with コロナ時代" だからこそ求められる「新常態の就職活動」は、否応なしに就活生の意識変革と行動様式の変容を求めてくるだろう。令和3 年4 月に新4年次となる現在の3 年次学生の就活から、それはいよいよ本格的かつスタンダードになっていくことが容易に予測される。

例えば、昨年度は中止が続出した「合同企業説明会」にしても、今年はフィジカル・ディスタンスのもと、開催会場における著しい参加人数の制限や物理的な制約などが課され、また同時にオンライン化へのシフトは顕著となるものの、しかし同時にリアルな開催事例は増えていくに違いない。

オンラインを介した就職活動には、少なからず慣れが必要なため、事前にしっかりと練習をして臨む必要がある。例えば、インターネットの接続回線が面接中に途絶してしまったり、モニター越しのために面接官に想いをうまく伝えられなかったりして、「失敗してしまった」と嘆く先輩学生が少なくないと聞く。就活環境が過酷であることは疑いようもないが、しかし厳しい状況は誰にとっても同じで、そのような中でも就職内定を手にする人がいるのは事実だ。万全の準備をして志望企業の採用選考へと向かいたい。

一方、志望企業の絞り込みにも従来的な価値観では臨めないのではないか。日本を代表するいくつものナショナルカンパニーの苦境が伝えられる通り、採用計画を大幅に変更したり凍結したりするところも少なくない。その意味では、成熟した業界や企業よりも、新しい価値観を創出する企業や業界にも目を向ける必要があるだろう。それはなにも、ベンチャー系やスタートアップに限らず、新しい業態を構築したり、ニューサービスにトライしたりしている伝統的な大手・有力企業というケースも少なくないはずだ。

今後の就職活動も厳しい可能性新たな雇用スタイルにも注目

そしてもう一点、これから就職活動を始める学生のみなさんが目を配って欲しいのが、雇用形態のシフト傾向だ。現在の日本の就職活動は新卒一括採用が主流で、「メンバーシップ型」であると言われている。これは、"人に仕事をつける働き方" で、仕事内容や勤務地などを限定せずに入社させ、そこから各個人の適性に合わせて仕事を割り振っていくスタイルだ。専門性がなくても、入社してから仕事を覚えていくことができるという利点がある。

一方、欧米などでは「ジョブ型」が主流になっていると伝わる。これは、"仕事に人をつける働き方"で、入社時点で仕事内容や勤務地などが明確に定められており、入社してからのミスマッチが少ないという利点があるとされる。

一方、欧米などでは「ジョブ型」が主流になっていると伝わる。これは、"仕事に人をつける働き方"で、入社時点で仕事内容や勤務地などが明確に定められており、入社してからのミスマッチが少ないという利点があるとされる。

日本はまだまだ新卒一括採用が主流ではあるものの、ひと昔前のような終身雇用制度は崩れつつあり、「ジョブ型」での採用や4月入社にこだわらない「通年採用」も広がりつつある。就職活動を頑張る大学生のみなさんは、こうした社会的な背景も理解した上で将来を描き出し、そこから自分自身でキャリアパスを手繰り寄せる気概が必要な時代であると考えて就職活動に臨む必要があるだろう。

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