就活支援ジャーナル

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2020年5月25日 月曜日

採用活動 「就活ルール」の在り方を検討 ー日本経済団体連合会

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会のために都内の大規模施設の多くが予約で埋まっており、企業説明会などに影響が出る可能性があるとの指摘を背景に、「21年新規卒業予定者」の就職活動をめぐるスケジュールに注目が集まっている。9月3日に行われた一般社団法人日本経済団体連合会(経団連、本部東京・千代田区)の定例記者会見で、中西宏明会長は「経団連が採用選考に関する指針を定め、日程の采配をしていることに違和感を覚える」と発言。現在の新卒一括採用自体に問題意識を持っていることにもふれ、「今後の指針の在り方については、日程のみを議論するのではなく、採用選考活動の在り方から議論したい」と述べた。

これを受けて林芳正前文部科学大臣は9月11日、「大学側から見れば学業を妨げないことが重要である一方、企業側は良い人材を獲得するために早いほうが有利だと感じるところもあり、さらに学生の立場もある。新卒一括採用がこれからも中心となるのかなど、時代に相応しいシステムをしっかり議論していただきたい」と、コメント。続く25日の定例記者会見で、中西会長は「就職活動のスケジュールだけが問題となり学業に悪影響をおよぼすわけではない」と、時期の決定だけを重視しない考えを示す一方、就職活動に混乱が生じることがあってはならないとし、何らかの対応を考えると表明。
対象となる大学2年生を中心に不安視する声も上がっており、今後の動向が注目される。

 

働き方 「働き方改革」実現に向けた取り組み ー厚生労働省

「働き方改革」実現に向けた取り組み ー厚生労働省
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や労働者のニーズの多様化などに伴い、日本社会において「働き方改革」は大きな課題となっている。

働き方改革の実現に向け、厚生労働省は❶長時間労働の是正❷雇用形態に関わらない公正な待遇の確保❸柔軟な働き方がしやすい環境整備❹ダイバーシティの推進❺賃金引き上げ、労働生産性向上❻再就職支援、人材育成―などに着手している。

このうち、長時間労働の是正に関しては、平成30年7月に公布された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」によって時間外労働の上限を規制するよう見直された。これにより、時間外労働は月45時間、年360時間を原則とし、特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)が限度と設定された。

また、賃金引き上げに関しては、「働き方改革実行計画」(平成29年3月、働き方改革実現会議)において、全国加重平均が1,000円になることを目指している。これに伴い、平成30年10月より各都道府県の最低賃金が改められ、全国加重平均が848円から874円へと引き上げられた(厚生労働省ウェブサイト「地域別最低賃金の全国一覧」)。

「一億総活躍社会」の実現に向け、多様な働き方を可能にすると共に、育児や介護が両立できる労働環境づくりなど、労働者の立場・視点で取り組んでいくことが期待されている。

業界動向メガバンクは人員調整の傾向今後はⅠT業界に注目が集まる

3大メガバンクの一つとして知られる株式会社みずほフィナンシャルグループ(本社東京・千代田区)は、10年後を見据えたグループの持続的成長と将来の競争優位性の確保に向けた抜本的構造改革案を発表した。組織・人員の最適化やシステム構造改革等を中心に取り組んでいくという。

そのほか、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(同)や株式会社三井住友フィナンシャルグループ(同)も同様に、人員調整の方針を掲げており、業界志望者には気がかりだ。

一方、いま注目されているのは、IT業界だ。AIやIoT、VR/ARなど、日々進化し続けているものの、人材不足が深刻で、各企業でエンジニアやプログラマへの支援を強化しているケースが少なくない。折しも、2020年に小学校で「プログラミング」が必修化されることもあり、社会の注目度は大きい。経済動向はもちろん、多様な業界の動向にも注視していきたい。

調査結果 企業が採用で重視しているのは「コミュニケーション能力」や「主体性」

一般社団法人日本経済団体連合会(経団連、本部東京・千代田区)が昨年11月に発表した「2017年度新卒採用に関するアンケート調査結果」によると、企業が採用選考にあたって最も重視するのは「コミュニケーション能力」であることが分かった。

この調査は、経団連が1997年度から加盟企業に対して行っているもの。同調査の中で、2018年4月入社対象の新卒者の採用活動で「選考にあたって特に重視した点」について、20項目の中から五つを選択する形式で尋ねたところ、「コミュニケーション能力」が82.0%で最多だった。次いで「主体性」が60.7%、「チャレンジ精神」が51.7%、「協調性」が47.0%、「誠実性」が44.2%という結果になった。

特に、「コミュニケーション能力」は15年連続で第1位、「主体性」は9年連続で第2位となっており、多くの企業が重視していることは押さえておきたい。

東京五輪 求む!積極的な学生ボランティアー東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、9月26日から東京五輪の開催に向けたボランティアの募集を開始した。特に、学生の積極的な参加が期待されており、スポーツ庁は大会開催期間中に授業や試験が重ならないよう、授業や試験日程を弾力的に変更できることを文書で通知。また、すでに一部の大学では東京五輪の開催までに試験を終えることや、ボランティアの研修などで授業を欠席する場合は、「公欠」扱いにすることを決定しているという。

五輪を舞台にボランティアを経験すれば、やりがいや感動を得られることはもちろん、その経験はその後の人生においても活かされるに違いない。特に、現在大学1・2年生であれば、その経験をエントリーシートや面接に盛り込めば、志望企業からの印象は悪くはないだろう。ボランティアの活動内容は多岐におよぶため、興味のある学生は積極的に検討してみたい。

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