インターンシップ特集 ひと足はやく社会を経験!より充実した就職活動をしよう!
2020年5月25日 月曜日
注目の6企業のインターンシップ情報大公開!
就職活動を進めていく中で、「働く」ことに不安を抱える学生も少なくないだろう。そこでオススメしたいのが、就業体験ができる「インターンシップ」制度の活用だ。社会人のイメージを具体化するだけではなく、業界や企業に対する理解を深め、〝働く〞ことをより深く考える手段の一つとしても有効だ。近年、働き方の多様化により、個別企業がそれぞれの特色を活かしたユニークなインターンシップを用意している。本特集では、インターンシップを大歓迎する6社を紹介する。
インターンシップとは?入職後のギャップ軽減にも
「インターンシップ」とは、大学生や短期大学生、あるいは専門学校生などが、いま現に学んでいる領域や専攻・分野、あるいは将来のキャリアデザインなどに関連して、在籍中に一定期間、民間企業や各省庁、行政機関等で就業体験や職場経験を積むための実習制度のことだ。
このインターンシップに関しては、文部科学省と厚生労働省、および経済産業省の三省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」に基づいて推進が図られている。
インターンシップにおける大学等および学生にとっての具体的な意義としては、①キャリア教育・専門教育としての意義②教育内容・方法の改善・充実③高い職業意識の育成④自主性・独創性のある人材の育成―という四つが掲げられている。
一方、企業等における意義としては、①実践的な人材の育成②大学等の教育への産業界等のニーズの反映③企業等に対する理解の促進、魅力発信―などが謳われている。
実施期間や内容によってインターンシップを選ぼう
企業等が実施するインターンシップは、数週間から数カ月間にわたる「長期型インターンシップ」と、一日あるいは数日単位の「短期型インターンシップ」の二種類に大別される。プログラム内容としても、「実践型」「課題突破型」「業務体験型」「講義セミナー型」などというように区分することが可能だ。企業によっては、数種類のインターンシップを用意しているケースもあるため、諸条件さえ揃えば、自分に適したインターンシップを選ぶことができるだろう。
例えば、長期型インターンシップでは、企業の実務を中心に取り組むことが多く、即戦力の位置づけとして携わるケースが少なくない。自分の専門的なスキルを磨きたい学生や、会社の実態を知りたい向きにオススメだ。
短期型インターンシップは、企業説明会のようなセミナー形式やグループワークであることが多い。時間的拘束が少ないため、異なる複数の企業を効率良く知りたいという人に向いていると言えそうだ。
就職したい企業がある場合は、その志望企業のインターンシップに積極的に応募してみよう。余裕がある場合は、複数企業のインターンシップに参加すると効果も高まるはずだ。志望企業と同業種のインターンシップに参加して、比較検討するのも良いだろう。
仮に、志望企業が決まっていないという場合は、大学のキャリア支援部署の職員に相談、または「インターンシップ情報サイト」等を活用して、興味のあるプログラムを探すとベターだろう。参加することによって、具体的な将来のイメージにつながり、意欲も高まるに違いない。
単位認定の大学が増加〝視野広がる〞社会体験
文部科学省は、平成28年8月から9月にかけて、インターンシップの状況等について調査を行った。その報告リポート「平成27年度大学等におけるインターンシップ実施状況について」によれば、インターンシップを単位認定している大学(学部・大学院)と単位認定はしていないが学生の参加状況を把握・関与している大学(学部・大学院)が計730校(93.4%)にも上ることが明らかとなっている。そのうち、特定の資格もしくは受験資格取得のために現場や臨地で行う実習(教育実習、看護実習、臨床実習等)に関するものを除いて単位認定している大学(学部・大学院)は581校と全体の74.3%で、昨年度比15校(1.4㌽)増加した。
実施時期に関しては、大学・短期大学、大学院のいずれの学校区分においても最も多かったのは「9月」で、大学15.4%、短大15.3%、大学院17.9%という結果だった。次いで多かったのは「8月」で、大学10.9%、短大13.7%、大学院17.3%と、夏休みなどの長期休暇にインターンシップに参加する学生が多いことが分かった。
大学の場合、単位として認定されるインターンシップへの参加率を見ると、「1週間~2週間未満」が32.1%と最も高く、次いで「2日~1週間未満」20.5%、「2週間~3週間未満」18.6%と続いた。一方、単位認定されないインターンシップでは、「1日」「2日~1週間未満」「1週間~2週間未満」というように、比較的短い日程で実施されるタイプのものに、参加学生のほぼ9割が集中していた。
最近は、個別大学でインターンシップを単位認定するケースが増加しつつある。企業によっては、大学のニーズに応え、認定条件に沿ったプログラムを組んでいるケースがあるため、事前に確認をしておこう。
また、こちらはやや古いデータにはなるが、日本学生支援機構が平成27年に公表した「学生に対するインターンシップ実施状況調査(平成26年度)」の調査結果を見てみたい。
インターンシップに参加した学生のうち、過半数の56.8%が「大学等を通じて」申し込みを行っている。そのほかでは、「インターンシップ紹介サイト」21.2%、「企業に直接」は16.8%にとどまった。特に女性が「大学等を通じて」申し込みを行う傾向が強く、61.9%と、男性よりも9.7㌽も高かった。また、この項目に関しては、専門分野による数値の差が目立っている。理系では「インターンシップ紹介サイト」の利用率が27.8%となっており、文系より10.5㌽も高かった。
インターンシップを通して役に立ったことに関して、全体の傾向としては、「視野が広がった」と回答した学生が最も多く、18.3%だった。次いで「社会で働くイメージが明確になった」13.8%、「仕事に取り組む姿勢を学んだ」12.3%と続いた。
交通費・報酬の支給に関する項目を見ると、「なし」が59.4%。それに対して、「交通費」26.0%、「報酬」3.8%、さらにその「両方」は10.8%という結果だった。性別の傾向としては、女性で交通費・報酬を受けたのが29.3%にとどまっているのに対して、男性は51.0%と、過半数が何かしらの報酬を受けていた。
多様化する企業等の構え将来につながる就業体験に
本来であれば、在学中に就業体験ができるインターンシップは、学生自身の働き方に対するイメージが深まることに加え、自分に合った仕事を知るきっかけともなる絶好の機会だ。近年、働き方に加えて、インターンシップの在り方も多様化している。だからこそ、多数の企業の中から自分のキャリアデザインに活かせるプログラム内容のものに参加して、自分らしい働き方や企業を見極める目を養って欲しい。