就活支援ジャーナル

send 自動車業界専門紙日刊自動車新聞が業界専用就活Webサイト開設

2014年3月7日 金曜日

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株式会社日刊自動車新聞社

代表取締役社長 市川 優 氏

 

 自動車業界に特化した『日刊自動車新聞』を発行する株式会社日刊自動車新聞社(本社東京・港区)は2014 年2月、創業85 周年を迎える。

 その記念事業の一環として12 月1 日、同社は自動車業界に特化した就職ナビサイト「Mobi-Navi」(モビナビ)をオープン。本社に市川優社長を訪ね、同サイトのアウトラインや現在の就職環境についてうかがった。

業界情報満載の新媒体「モビナビ」サイト開設

 日刊自動車新聞社はこれまで、『モビジョブ』というタブロイド判の紙媒体を発行して、地方の自動車ディーラーの採用支援を展開してきました。その流れの中で、自動車業界に特化した就職ナビサイトが必要だというお話を各方面から聞いていました。そうした要望に応えるべく、今回就職ナビサイト「モビナビ」を立ち上げるに至りました。

 

 「モビナビ」が目指すのは、自動車業界における充実した情報の発信です。特に中堅・中小企業は人材採用に関して高い意欲を持っているものの、思うように獲得できないでいる現状がありますので、そうした企業の情報を積極的に周知したいと考えています。

 

 翻って、学生にとって自動車業界でなじみのある企業というのは大手就職サイトの人気ランキングに名前が挙がるような一部の有名企業でしょう。そうした現状では、学生が業界全体を俯瞰し、優れた企業を見極めるのはなかなか難しい。

 

 だからこそ、私たちは中堅・中小企業と学生がマッチングする絶好の就活ツールとして「モビナビ」を発足させたのです。ここでは優良企業の求人情報はもちろん、自動車業界の専門用語解説や仕事内容の説明など、新聞社が運営する就活サイトならではのコンテンツもふんだんに盛り込むことで、就活市場に対して大きな存在感を発揮できるものと確信しています。
 

裾野の広い自動車産業若者の関心を高めたい

 そしてもう一つ、今回「モビナビ」を立ち上げた背景には、自動車業界に興味を持ち、この業界で働くことを喜んでくれる人を増やしたいという私たちの強い思い入れがあります。

 

 自動車業界は全就労人口の1 割が働く産業だと言われていますが、最近は、自動車そのものに興味を持たない若者が増えてきたことなどが影響して、現在は8%程度に過ぎません。

 

 反面、自動車業界で活躍する女性が増え始めているのは喜ばしい状況ですが、いずれにしてももっとクルマについて興味を持ち、どんどん若者に挑戦して欲しいと思っています。

 

 自動車業界は裾野が実に広い。開発を筆頭に、部品メーカーや自動車を販売するディーラー、さらには流通など膨大な数の業種や職種があります。しかしその一方、どのような仕事があるのか、就活生にはあまり知られていない現実があります。そのため「モビナビ」を通して積極的に情報を出して、就活生の啓発を行い、「こういった仕事もあるよ」というように、自動車業界の面白さを感じてもらうことができればと思っています。

 

 正直に言えば、「モビナビ」はまだまだ発展途上の段階に過ぎません。しかしながら、スタートは小規模なサイトであっても、有意義な情報を発信することができるものと自負しておりますので、地道に少しずつ、より充実した情報サイトへと育て上げていくつもりです。そうした不断の努力を重ねるうちに、やがて「モビナビがあって良かった」と多くの就活生に思ってもらえるようにするのが私たちの責任だと考えていますし、必ずそうするという気概を持っています。

 

 「モビナビ」を通じて、自動車業界全体を盛り立てていく覚悟です。

 

企業と就活生の架け橋採用活動を包括的ケア

 今後は、採用意欲の高い企業と就活生との接点を増やす方法を生み出し、それをツールとして提供していきたいと考えています。就活生が大学での学びが就職にどうつながるのかを意識し、企業へのコンタクトを積極的に行うことができるような環境を生み出したいですね。

 

 例えば、2 年に1 度「東京モーターショー」が開催されていますが、あれも一般の方々と企業との交流会ですから、就活生にとって複数の企業の情報を一気に把握する絶好のチャンスとなるわけです。そのようなイベントを企画するなど、自動車業界をより活性化させる仕掛けを作っていきます。

 

 また、採用活動にとどまらず、入社後のメンタルヘルスケアに対応するなど、その後の人材育成も含めたキャリアサポートにも取り組んでいくつもりです。そのためには、そうした専門企業とパートナーシップを結ぶということも十分あり得るでしょう。
 

目指すはミスマッチ解消待望される「的確な人材」

 近年、大学等の新規学卒者の就職状況は「就職難」だとか「氷河期」などと喧伝され、経済の動向に必要以上に揺り動かされることが多いと感じています。

 

 また、企業と就活生との間のミスマッチの問題も顕在化しています。企業が学生に対して求めていることと、就活生が企業に抱いているイメージの間にズレがあるのではないか。その要因の一つが、人気企業に就活生が集中する傾向が当然であるかのような社会的風潮にあるのではないかと思います。挑戦することを否定するわけではありませんが、それよりも自分が何をしたいのかをじっくりと考えて、どういった企業が自分には適しているのかを見極めることが大切です。

 

 学生のみなさんは、いまからでも社会とのつながりを持つことが重要です。それもアルバイト先といった一つのつながりではなく、多くの経験を積むことがより効果的でしょう。

 

 就職市場において「優秀な人材」という言葉をしばしば耳にしますが、企業側が本当に待望しているのは、自社の社風にマッチングする「的確な人材」です。「モビナビ」などの業界に特化した就職ナビサイトを活用するなど、多くの企業の情報にふれ、視野を広くして、目先のことだけにとらわれ過ぎずに自分の求める最適な企業を見つけて欲しいと思います。

 

●株式会社日刊自動車新聞社 会社概要

事業内容 『 日刊自動車新聞』および自動車専門書・自動車ユーザー向け雑誌の発行、    自動車関連セミナー・イベントの開催、就活サイト「Mobi-Navi」の運営 など

設  立  昭和4 年2 月

資本金  2億円

社員数  121人(男子97人、女子24人)[平成25年11月現在]

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