就活支援ジャーナル

send 職業や立場を超えてすべての人に”福祉マインド”を持ってもらいたい

2015年10月30日 金曜日

ジャーナル16ジャーナル16-1ジャーナル16-6 大石 御社が求める人材について聞かせてください。 野沢 当社が求める人材を3つのポイントに絞って挙げてみます。  第一に人ととことん向き合うことが好きな人です。介護のサービスはモノや商品を介してではなく、直接ご利用者様の暮らしに寄り添い、生活を支えていく仕事です。人との関わりの中で相手の想いに寄り添うことがとても大切であり、人ととことん向き合うことで、自分も成長できる仕事です。  第二にチームプレイを意識できる人です。一人ではこの仕事はできません。入居施設では24時間、365日ご入居者様の暮らしを途切れなく支えていかなければなりません。大切な情報を共有し、密にコミュニケーションをとりながらチームで働いていくことが重要となります。  第三にチャレンジ精神があること。介護の仕事は10年後20年後には日本のインフラ的な事業になっていくでしょう。高齢者の方が増加する中で、介護サービスは地域の方の暮らしをより良い環境にしていくためになくてはならない分野です。  しかし、介護保険制度がスタートしてからようやく15年、まだまだ介護業界自体が手さぐりの状態です。これから開拓すべき分野も多くあります。未開拓の部分を切り開いていく、試行錯誤しながら自分たちで考えて行く、そうしたマインドを持っている人こそ、やりがいを感じる業界ではないかと考えます。 野田 人材を育成していく上で大切にしていることはどのようなことですか。 野沢 私たちのサービスにおいて、一番重要なものは「人財」です。そのため、当社では社員一人ひとりが「介護のプロフェッショナル」として成長できるように、成長を支援するプログラムを用意しています。まずは人と本気に向き合って、その方のために何かをしたいとの想いをどのように継続してもらうかという課題があります。  そのために、現場でも研修でもお客様と向き合うなかでのエピソードを大切にする姿勢を持っています。また、その想いを実現するための裏づけとなる介護技術や介護知識を併せて高めていくこと、それが当社の人材育成の基本です。  もちろん、他にもさまざまなフォローアップの制度を整えています。社員一人ひとりが自分自身の成長を感じつつやりがいを持って働いていくには、将来に対して目標を持てるかどうかが重要です。自分が主体的に考えて目標を達成するためにどのようなステップを踏めば良いのかを会社がわかりやすく整理して社員に情報提供しています。  介護の道を究めたい方には必要とするスキルや資格についての研修を行います。例えば、介護福祉士の資格を取得しプロとしての専門性を高めていく道です。  また、施設での経験を踏まえ施設運営に興味があればホーム長を目指すというキャリアもありますし、営業の仕事にキャリアチェンジをしたい、ゆくゆくは保育の分野にかかわってみたいなど、キャリアの広がりを含めた社員の目標設定をサポートする体制も整えています。  さらに自分のステップアップを確認できる「等級制度」や上司と自分の成長目標を相談するときに活用する「成長プラン」、人を募集している部署に自らアプローチできる「社内公募制度」なども導入しています。社内研修の充実と合わせて、自分の将来を考える機会を多くし、選択肢を提供していくことが重要だと考えています。 ジャーナル16-3 ジャーナル16-5 大石 介護業界は人手不足が深刻と聞いていますが。 野沢 多くの方がご存じのように日本は世界でも有数の少子高齢化社会となり、高齢者の割合は大変なスピードで増えています。現在は国民の4人に1人が65歳以上の高齢者です。そしてこれからますます高齢化は進むことが予想されます。当然、介護の担い手が少なくなります。介護業界で働く人が以前より減少しているのではなく、ニーズの増加に対応できるだけの絶対数が不足しています。厚生労働省によれば2025年には約38万人の介護人材が不足すると推計されています。10年後には団塊の世代が75歳を迎え、ますます介護人材への需要が高まるでしょう。介護業界の従事者を増やしていくことは業界のみならず社会全体としても喫緊の課題と言えます。 大石 今後どのような人材確保の施策が必要でしょうか。 野沢 この問題は介護業界のみでなく、社会全体で考えるべきでしょう。現在の介護従事者のみで、拡大し続ける需要を支えることは困難です。新たに介護の仕事に就く人を増やす施策を考えることが急務だと考えます。  新規学卒者をどのように採用していくのか、他業種で働いている人にいかに介護の仕事に興味を持っていただくかが課題です。また、他の業種につきながらも「福祉の心」も持った人材を増やすことも社会全体で高齢化に対応するためにはとても重要なことでしょう。 ジャーナル16-4 大石 御社ではどのように新卒採用を行っていますか。 野沢 当社の場合、新卒入社の8割くらいが学生時代に福祉以外の専攻をとっています。福祉系の学部・学科出身の学生だけでは、必要な人材確保は難しい現実もあります。業界全体で考えることでもありますが、介護・福祉がどのような仕事なのかをできるだけ多くの学生に知っていもらい興味をもってもらうことが重要です。当社の場合、採用活動において初めて介護・福祉業界に接した学生でも興味をもってもらえるような体験型のプログラムを用意したり現場で働く社員との懇談会を設けたり、少しでも業界に親しみを覚えてもらえるような取り組みをしています。  そして採用時だけではなく入社後も、未経験で入社した社員を支えていく体制の構築に力を入れています。入社時の研修やOJTの質を高めることはもちろん、社員ができるだけ長く働けるような環境をつくることも人材確保のポイントです。当社では女性社員の割合が高いこともあり、育児休暇、短時間勤務制度や子育てサポートなど、女性社員が働きやすい環境づくりと支援制度の充実に常に取り組んでいます。 野田 中途採用の場合はいかがですか。 野沢 基本的に新卒採用と同様で未経験者も多い状況です。また、介護の仕事の経験があっても施設での仕事は初めての場合もあります。仕事や人間関係で悩んだ時など相談できる支援制度をどれだけ充実できるかが長期間働いていただくためのポイントです。  そして新卒採用と同様に入社後の仕事を正しく理解していただくこと、そのために入社時研修をしっかり行い、ミスマッチを防ぎ入社後の定着率につなげています。 ジャーナル16-7 大石 ご入居者の方と関係を築くのは大変でしょうか。 渡邉 人との関係を築くことに正解はありません。例えば普段の会話でも、入居者様によって盛り上がる話題は異なり、昔話であったり芸能ニュースだったりとさまざまです。野球好きな方なら「おはようございます、巨人勝ちましたね!」が挨拶であったりします。ホームでは介護する側とされる側の距離が近く、環境的に関係が深まりやすいため、お互いが自然に理解できるようになります。私の場合歌手のGLAYのファンなのですが、ご入居者様から「渡邉さん!GLAYがテレビに出てるよ!」と声をかけられたりします。 大石 介護の現場は正直大変だと思っていました。 野沢 よく「介護業界で働いている」という話をすると、「大変なのにすごいですね。偉いですね」と「特別」な仕事をしていると感心されることがありますが、私は介護は決して「特別」な仕事ではなく、「普通」の仕事だと思っています。もちろん、悩んだり大変だと思うこともありますが、ご入居者とたくさんの時間を過ごし、共に泣いたり笑ったりしながら生活を共に考えていく。そんな仕事に魅力を感じたからこそ、介護・福祉の仕事を選んだだけで、何も「特別」なことはないと思います。魅力も難しさのどちらも合わせて、介護という仕事のリアルな部分をより多くの人に知っていただければ嬉しいです。 p16-17_ジャーナル-p16-17_ジャーナル-2ジャーナル16-9

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