私大が連携、「より良い就職指導」を追究 大学職業指導研究会
2014年8月21日 木曜日
依然として厳選採用が続く中、大学同士が連携を取り、就職支援のより良い在り方を模索する試みが注目を集めている。
その中でも伝統と実績を誇っているのが「大学職業指導研究会」だ。
首都圏を中心とする私立大学約120 校の就職担当者によって構成される「大学職業指導研究会」は4 月24 日、東洋大学(東京都文京区)白山キャンパスにおいて分科会と役員会との合同会議を行った。
同研究会は、就職支援に関する業務上の共通課題をめぐって研究や情報交換などを行うことを趣旨とする団体だ。
1969 年の発足以来、40年以上にわたり、大学生の就職活動を陰から支えてきた。就職担当部署の新任者を対象に研修会なども行っており、異動が多い傾向にある大学職員の就職支援スキルをサポートする役割も果たしている。
今年度からは、学校法人東洋大学の深野弘美氏が同研究会の会長に就任。学生に対する充実した就職指導研究をさらに追究していくという。
今回の会合では新年度のスタートを切るに当たって、第一から第四まで分かれる各分科会の運営委員長をはじめとする運営グループが一堂に会し、一年間の活動計画を示した。その内容は次の通りだ。
◦第一分科会「業界・企業・職種研究〜採用環境の変化を探る〜」
◦第二分科会「学生支援に役立つ知識・技能を身につける〜グループワークの促進〜」
◦第三分科会「変化する採用活動〜これからの女性の就職支援について考える〜」
◦第四分科会「理系学生の専門性に対応する就職支援〜モノ・コトづくりの視点から理系人材の可能性と育成を探る〜」
このように、複眼的かつ目的別に研究・研鑽を行い、情報交換を進めることで、最終的には学生に対する指導に反映させていく。今後の活動とその成果に引き続き注目していきたい。