コメディエンヌが教える「笑顔のスタートダッシュ」ー笑顔の就職活動[第1回]
2017年4月13日 木曜日
就職活動では、コミュニケーション力が特に求められます。面接試験はもちろん、企業の人事・採用担当者やOB・OG との面談など、社会人や幅広い年代の人たちとコミュニケーションを取る必要性に迫られることも少なくないでしょう。エンターテインメントユニット「モエヤン」の一員としてデビュー以来、多くの人々に「笑顔」を届けることで幅広い支持を集めてきたマルチタレント・池辺愛さんによる「笑顔の就職活動」。2018年3 月卒のみなさんを意識した今回は、スマートに就活を始める心構えをうかがいました。
就職活動が始まりました!うまくいくか心配で、とても緊張します……
しっかり準備をして
笑顔で臨む習慣をつけよう!
これから本格的に就職活動を行うみなさんにとって、ほとんどの場合、会社説明会やOB・OG 訪問、そして面接試験は初めての経験になるでしょう。中には「緊張して失敗したらどうしよう」と思うあまり、なかなか行動に踏み出せない方がいるかもしれません。そこで、この「笑顔の就職活動」では、みなさんが少しでもポジティブに就職活動を楽しむことができるよう、"明日からちょっと役立つアドバイス"をお送りいたします。
とは言え、「まったく緊張せずに就活を乗り切ること」は、現実的には不可能でしょう。私自身、生放送のラジオ番組でパーソナリティを務めていますが、毎回のように緊張していました。でもあるとき気がついたのです。事前の準備がしっかりとできている日は緊張が和らいでいるな、と。だからこそ、就活生のみなさんの場合は「企業研究」や「自己分析」などをしっかりと行い、「これだけ準備をすれば大丈夫!」と思えるようにしておくことが重要です。
ただ、万全のコンディションを整えたとしても、緊張から完全に逃れることはできないかもしれません。緊張をほぐすために私が放送前に心がけているのは、笑顔になれるようなアイテムを自分のそばに置いておくことです。私の場合、自分の好きなコメディアンや甥の画像などをスマートフォンに入れておいて、放送直前にそれを見て、クスッとひと笑いをしてから本番に臨むと、朗らかな気持ちで取り組むことができました。同じように、面接や説明会の直前までは緊張感を持って事前準備を行うべきですが、いままさに会場入りしようとしている瞬間は、何か笑顔になれるものを見ておくと効果的ではないかと思います。
なぜなら、就活生にとって「笑顔」は大きな武器になるからです。むしろ、欠かせないと言っても過言ではありません。笑顔で、かつ大きな声で挨拶を行うと、不思議とそれだけで緊張はほぐれていきます。逆に無表情で臨んでしまうと、どんどん暗い気持ちになっていき、落ち込んでしまいかねません。まずは意識的に「笑顔になる習慣」を身につけましょう。
ズバリ、コミュニケーションで心がけるべきコツは何でしょうか?
相手が「聞いていて気持ちいい」
言葉遣い・気遣いを心がけよう!
就職活動に限った話ではありませんが、人と人とのコミュニケーションにおいて「相手に良い印象を与えること」は思いのほか大切なポイントです。
ここで心がけていただきたいのが、相手が聞いていて気持ちのいい言葉遣いを意識するということです。「発言の内容はまずいが元気で好感の持てる若者」を評価する面接官がいる一方、「言っていることは分かるが鼻につく言い方をする若者」を嫌う面接官は少なくありません。
例えば、ある企画を練っていて「この案についてどう思う?」と聞かれた時に「悪くはないですね」と答えるか、「良いと思います」と答えるかでは、言っている内容は同じでも、印象は少なからず変わってきます。前者の場合、どことなく上から目線の発言に聞こえてしまいます。逆に、後者に「『とても』良いと思います」とひと言つけ加えると、聞いている相手の気持ち良さは大きく上向きに変わっていきます。
こうした言葉遣いは、一朝一夕で身につくものではないかもしれません。ただ、もし知らず知らずのうちに、先ほどの例でいう「悪くはないですね」のように、相手に良い気持ちを与えられない「損な言葉遣い」をしてしまっていたとしたのなら、それはとてももったいないことだと私は思います。
対策として有効なのが、「録音」です。模擬面接やキャリアセンターの面談、あるいはOB・OG 訪問などで、相手に許可を取ってから録音をさせてもらい、保護者などの年配の方に聞いてもらうのが効果的でしょう。自分の思わぬウィークポイントが見つかるかもしれません。
言葉遣いをていねいにするということは、コミュニケーションの基本となる「気遣い」にほかなりません。好感を持たれる言い方や立ち居振る舞いをこの春に身につけて、面接本番に備えましょう!
【PROFILE】
いけべ・あい
1980年8月11日生まれ。
2005年、エンターテインメントユニット「モエヤン」を結成しデビュー。
以来、テレビ・ラジオ・映画など多彩なジャンルにおいてマルチな才能を発揮。
13年「モエヤン」解散後、
現在はラジオパーソナリティやソロのタレントとして活動中。