コメディエンヌが教える「笑顔の面接対策」-笑顔の就職活動[第2回]
2016年6月9日 木曜日
就職活動では、コミュニケーション力が特に求められます。面接試験はもちろん、企業の人事・採用担当者やOB・OG との面談など、社会人や幅広い年代の人たちとコミュニケーションを取る必要性に迫られることも少なくないでしょう。エンターテインメントユニット「モエヤン」の一員としてデビュー以来、多くの人々に「笑顔」を届けることで幅広い支持を集めてきたマルチタレント・池辺愛さんによる「笑顔の就職活動」。面接を笑顔で迎えるコツなどをうかがいました。
「意外と小さい」かも?
笑顔と声を大きくしよう
最近は、就職活動中の学生のみなさんの前に立つ講演の機会を多くいただいています。そうした場面で感じるのは「意外と笑顔が小さい」「意外と声が小さい」ということです。
この「意外と小さい」というのがポイントです。個別にお話をうかがうと、「自分では笑顔を浮かべ、ハキハキとしゃべっているつもりでいました」と話す就活生の方が少なくありません。ただ、そうした方が実際に自分の声や話しぶりをスマートフォンなどで録画して再生してみると、「自分で思っていたよりも意外と笑顔が小さいし、声も小さいな」と感じてしまうケースがしばしば見受けられます。
そのため、就活、特に面接試験では普段よりも「気持ち大きめの笑顔と声」を心がけてみましょう。そしてできれば、あらかじめ自分の話し方を録画して確認したり、誰か社会人の方に客観的に見てもらったりしてみましょう。あまり大げさ過ぎるのは良くはありませんが、いささか大きい笑顔と声であるくらいでちょうど良いのではないかと思います。
笑顔については分かりやすく歯を見せて笑うのが良いでしょう。笑いながら怒ることってできませんよね。一度笑顔にしてしまえば自分の気持ちも晴れやかになり、緊張もほぐれます。
声については面接で場数を踏むことで元気に話せるようになります。もちろん、事前の練習も有効です。誰もいないところで姿見に向かって話しかける練習も、最初は恥ずかしく思うことがあるかもしれませんが、慣れるととても効果的です。
また、たくさんの人と話してみるのも良いでしょう。もしも友人がつき合ってくれるのであれば、面接官になってもらうなど、練習の仕方は自分の工夫次第でいくらでもできます。「これだけ練習したから大丈夫」と思えるくらいまで練習を重ねてください。
それから、面接試験に挑む前などには軽く体操やストレッチをすることをオススメします。身体を動かすことによって自然と緊張がほぐれ、より素敵な笑顔や声を出しやすくなりますよ!
アンテナを張って
将来の視野を広げよう
新聞やラジオ、フリーペーパー、そしてインターネットなど、さまざまなメディアにふれることが有効です。実社会の中の仕事や業界、また専門家や職業人を紹介する企画が少なくありません。
少し手前味噌な話になってしまいますが、私がパーソナリティを務めるラジオ番組で「職業当てクイズ」という企画をしたことがあります。内容としては、あるお仕事をされている方にあらかじめ取材をした上で、番組中にその仕事内容について少しずつ紹介していき、それが「何の仕事なのか」をリスナーが当てるというものです。
私が過去に取材したマジシャンの方は、一日のうち実際に壇上でマジックを披露する時間は30 分〜1 時間程度とのことでした。そして、残りの時間は移動と準備に充てられるというお話しをしてくださいました。加えて、日本でマジシャンを職業とする女性は少なく、女性の活躍が求められている仕事だとも教えていただきました。
また、美容師の方の取材では、ご自分のおじいさまの散髪してもらった姿が気に入らなくて、自分が代わりに切ってあげたところ、大変喜んでくれたのが美容師を目指すきっかけになったというお話をいただきました。
個人的に嬉しいのは、ラジオを聞いた就活生からの反響です。「自分の知らない仕事について知ることができ、就職活動を頑張ろうと思いました」といった声は励みになります。あまり若い方には知られていない、けれども多くの人々の生活を支えているさまざまな仕事について紹介しており、若者のみなさんがこれからの将来を決めるきっかけになってくれればと思います。
これらの企画で紹介されている仕事は、みなさんのごく身近にあるものです。みなさんの納得のいく将来につながる意外な発見があれば嬉しく思います。