就活支援ジャーナル

send 【経営者に尋ねる】建設業界の常識を覆すビジネスモデル

2015年3月13日 金曜日

End_J7_09men-2End_J7_09men-5  人材不足が懸念されている建設業界において、多くの大学新卒者を「職人」として採用し、顧客の要望にキメ細かく答える優秀な「職人集団」を作り上げているのが株式会社平成建設(本社静岡・沼津市)だ。同社の代表取締役社長・秋元久雄氏に、その斬新なビジネスモデルについてお話をうかがった。   End_J7_09men-4 弊社では、約500人の社員のうち半数近くを「大工」と、足場・鉄筋・型枠などをこなす「多能工」と呼ばれる職人が占めています。建築に関する主要な専門職者を社員として抱え、営業・設計から施工・管理、さらにはアフターメンテナンスに至るまで自社で一貫して行っているのが大きな特色です。  現在の建築業界は分業制が中心であり、住宅やマンションの建設を受注した後に、現場監督が外部の職人や工務店などに仕事をアウトソーシングしていく建設会社がほとんどです。そのためお客様から見れば、どうしても不透明な建設体制にならざるを得ず、ご不安を訴えるケースも少なくありません。  その点、弊社の現場ではすべて社員が職人として活躍しているため、お客様のニーズにキメ細かく対応することができるようになっています。  こうした内製化のシステムがあるからこそ、無難な「いい家」を超え、お客様のこだわりにどこまでも応えることができる、素晴らしい「本物の家」を建てることができるのだと自負しています。 End_J7_09men-6 建設業界では分業化が進んでおり、単一的な専門分野に特化した仕事をする職人も少なくありません。そのような働き方を否定するわけではありませんが、弊社ではそうした業界の傾向にならわず、一人で何役もこなせる職人の育成に力を入れています。  本来、大工という仕事は設計・施工や現場監督だけではなく、お客様への営業やアフターサービスまで担い、自分の腕だけで売り上げを作り上げていく仕事だと考えています。弊社ではそうした「棟梁」の育成にも注力しています。  まず入社1年目には、大工志望者も営業志望者も問わず、全員が建設現場を経験し、資材を運んだり足場を組んだりしながら建設の基礎を学んでいきます。その後は大工や多能工などを目指して、先輩社員の指導を受けながら本格的に技能を修得します。  弊社では社員一人ひとりにさまざまな現場経験を積ませます。そのため、自発的に学んでいく心構えがなければ務まらないでしょう。そうした苦労があるからこそ、確かなスキルを身につけることができるのだと思います。 End_J7_09men-8 どの会社も、求めているのは単なる人手としての人材ではなく、会社に利益をもたらす優秀な人材です。もちろん会社も育成はしっかりと行います。ただし、本気で就職を目指すのであれば、成長して自分で価値を生み出していく気概を見せることが望ましい。そのために重要なのは、仕事に積極的に取り組む姿勢を示すことだと思います。  そのため、弊社では大学でしっかりとものを考える習慣を身につけた、知恵のある人材を採用するようにしています。自分の頭で考えるからこそ、自発的に仕事を身につけることができるというもの。それは私たちのような、お客様と向き合う大工には欠かせない素養です。  これは建設業界に限ったお話ではありません。若いうちにさまざまな経験を積ませてくれる会社を選び、自分一人の腕で利益を生み出せるスキルを身につけることは、得難い経験になります。  入職当初は大きな努力が求められますが、それを乗り越えた先にこそ「自己実現の人生」が待っていると知るべきでしょう。 End_J7_09men-3 End_J7_09men-7   ジャーナル画像9  業界の常識を覆す「内製化システム」を打ち出し、ビジネスモデルとしては初の「グッドデザイン賞」を受賞した株式会社平成建設。その背景にあるのは、秋元社長の「本物の家を作る本物の職人を育てたい」という熱い思いだった。優秀な人材が募集に殺到するのも当然の結果と言えそうだ。建築業界随一の魅力を発揮しながら独走を続ける同社の今後の躍進に、ますます期待がかかっていくに違いない。

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