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send IBMの復活牽引する人工知能「ワトソン」 広がる活用計画、メガバンクも導入

2014年12月5日 金曜日

bsj1412050500002-p1 人工知能「ワトソン」の主な活用事例     米IBMが開発した人工知能型コンピューター「ワトソン」の商用利用が金融や医療、料理などさまざまな分野に広がっている。日本でもメガバンクが活用する計画だ。人間が処理できないビッグデータ(膨大な情報)を分析し、すぐに最適な選択肢を絞り込める強みを生かし活用の場がさらに増えそうだ。   「自分の頭では考えつかない料理レシピを提案され、新鮮だった」と語るのは、「ミシュランガイド東京2015」で二つ星の評価を獲得したレストラン「レフェルヴェソンス」(東京都港区)の生江史伸シェフだ。   日本IBMは4日、生江シェフとワトソンの料理コラボイベントを開催した。IBMは6月に米国の人気料理雑誌「ボナペティ」と創作料理アプリ「シェフワトソン」を共同開発した。   このアプリは、利用者が食材や調理法を入力すると、100種類のオリジナルレシピを出してくれる。   ボナペティに掲載された9000種類のレシピをただ出すのではなく、食材や調理法の関係を良く学習した上で、その日の季節や気分に合ったレシピを提示する。   ■料理のレシピ提案 この日は、生江シェフのオーダーに対し、シェフワトソンは冬の街で冷え切った体を温めてくれる蟹とトリュフのスープや信州牛のローストなどをセレクト。生江シェフがこのレシピを調理し、イベント参加者はオリジナル料理に舌鼓を打った。   人工知能ワトソンは、膨大なデータを即座に分析するだけではない。自然言語の解析能力や学習能力を持ち合わせ、人間と対話しながら、知的作業を行えるという機能もある。   三井住友銀行とみずほ銀行はこの機能を生かし、来年からコールセンター業務にワトソンを活用したシステムを導入する。顧客とオペレーターの会話を聞き取り、最適な回答を提示してくれるという。みずほ銀行のシステムでは、自動で音声がデータ化され、オペレーターは文字を入力せずに済む。   IBMは明らかにしていないが、ソフトバンクと共同で、ワトソンの日本語対応版を共同開発しているとされる。ソフトバンクが力を入れるロボット分野でも協業するとみられている。日本IBMの元木剛理事は「日本国内の企業から、さまざまな提案が来ており、来年以降、活用が広がる」と話した。   ■1月に10億ドル投資 ワトソンの活用は、世界規模で拡大している。IBMは1月にワトソンへの10億ドル(約1190億円)の投資や2000人規模の専門部隊の設置を発表。10月にはニューヨークに「グローバル本部」を開設した。   すでに米国では、がんの創薬支援や個人の好みに合った旅行提案サイト、オーストラリアでも金融機関の商品提案サポートなどに活用されている。   IBMは営業活動を強化し、さまざまな業種とワトソンが連携したサービスやシステム開発に力を入れている。さらに来年以降、活用が広がる可能性が高そうだ。   IT業界の巨人として君臨してきたIBMは、市場変化のスピードに対応できず、業績が苦戦し、10四半期連続で減収が続いている。ハードウエア事業が伸び悩む中、クラウドやビッグデータなど成長分野へのシフトが遅れたのが大きな要因だ。   人工知能の分野で巻き返しを図りたいところだが、米グーグルなど競合他社もこの分野の会社を相次いで買収し、多額な投資を行い、研究開発に力を入れる。そうした中で、ワトソンが今後どこまで世界に普及するかが、巨人IBM復活の大きなポイントとなりそうだ。(黄金崎元)

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