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send FCVのインフラ整備鈍化…量産化進まず稼働率低調 「1日数台のところも」

2017年3月17日 金曜日

燃料電池バスに充填する岩谷産業の野村雅男社長(右)=16日、東京都江東区

JXエネルギーの横浜綱島水素ステーション=横浜市港北区

二酸化炭素(CO2)を排出しない究極のエコカーとして期待される燃料電池車(FCV)への関心が盛り上がらず、インフラ整備のペースは鈍化している。自動車メーカーのFCV量産化が進まず、燃料を充填(じゅうてん)する水素ステーションの稼働率は低調だ。このままでは、2020年までに累計4万台程度のFCV、160カ所の水素ステーションという国の目標達成も危うい。

次世代エコカーをめぐっては、3分ほどで水素を満タンにできるFCVは電気自動車(EV)より利便性が高い。普及に向けては、700万円台と高額な車両価格を安く抑えることや、水素ステーションなどインフラ整備が課題だ。 「2020年の東京五輪・パラリンピックは日本の高い環境技術を世界にアピールする良い機会となる」。16日に東京都内で開かれた「イワタニ水素ステーション東京有明」の開所式で、岩谷産業の野村雅男社長は期待感を示した。 岩谷は14年度から商用水素ステーションの整備を進め、東京有明は国内21カ所目だが、16年度の新設は2カ所にとどまり、15年度の16カ所から激減した。 国内で40カ所のステーションを運営するJXエネルギーは15日、横浜市港北区に開所したステーションに同社初となるショールーム「スイソテラス」を併設した。JXも16年度の設置数は減っており、FCVや水素エネルギーに関する理解を高めてもらうのが目的だという。

水素ステーションの運営は厳しい。設置費用は4億~6億円程度かかるが、「1日数台しか来ない水素ステーションもある」(岩谷)といい、採算がとれる段階ではない。岩谷の野村社長は「(FCVの)生産台数を増やしていくのが課題だ」と指摘する。

FCVは量産化が難しく、2月末時点での国内累計販売台数はトヨタ自動車の「ミライ」が約1500台、ホンダの「クラリティ フューエルセル」は140台にとどまる。 経済産業省は昨年3月に改訂した水素・燃料電池戦略のロードマップで、目標を再設定したが、もともとは「15年度内に100カ所程度」としていた目標が現在約80カ所と未達に終わり、事実上の“下方修正”だ。業界関係者は「ステーションの建設基準やガソリン同様にセルフ式を認めるなどの規制緩和を進めてほしい」と国の支援強化を求めている。(古川有希)

フジサンケイビジネスアイ

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