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send 韓国色”濃いLINE、IPOで飛躍なるか 直近の決算は赤字も、魅力の収益バランス

2016年7月11日 月曜日

  bsj1607111132008-p1   無料通話アプリのLINEが15日、東京証券取引所第1部に上場する。上場承認を契機に公表された経営情報からは、収益源の多様化が進んでいる一方で、直近の決算では最終赤字に沈んでいたことが分かった。また、ほとんどの株式を保有しているのは韓国の企業と個人で、“韓国色”の濃さも改めて印象づけられた。新規株式公開(IPO)で調達した資金を生かし、“飛躍”できるかが問われそうだ。   濃い「韓国色」   「そうそうあることではない」。LINEは今月4日、発行価格の仮条件(価格帯)の上限を100円、下限を200円引き上げ、1株当たり2900~3300円に変更。市場関係者によると、仮条件の引き下げはたまにあるが、引き上げは珍しいという。上限なら時価総額は約6900億円となる。11日に公開価格が決まる。   投資家から評価されている要因の一つに、収益構造のバランスの良さがあるとみられる。2015年12月期の連結売上収益は前期比39%増の1206億円。内訳をみると、ゲームなどの「コンテンツ」が41%、広告が30%、対話の間に挟むイラストなどの「スタンプ」といった「コミュニケーション」が24%など。格安スマートフォンの販売にも参入する計画がある。  

一方で、最終損益は79億円の赤字。買収した音楽配信サービス事業がうまくいかず、減損損失などを計上した。同事業からは今年3月に撤退しており、黒字基調に戻るとみられるが、月間利用者の数をみると、成長の鈍化は否めない。15年3月は前年同月と比べて29%も増えていたが、今年3月は1年前と比べて6%増にとどまる。一段の成長には海外や新規事業の拡大が必要で、上場による資金調達はそのためだ。

  ただ、こうしたサービスは、月間利用者が世界で16億人を超える米フェイスブックの子会社ワッツアップのほか、中国のITの“巨人”テンセントも「ウィーチャット」を手がけている。規模で見劣りするLINEは、シェアが高いインドネシア、タイ、台湾で地位を固めることを優先するという。   経営陣についても詳細が明らかにされた。親会社ネイバーが韓国企業なので当然ともいえるが、社内取締役5人のうち3人が韓国系。株主の構成をみると、“韓国色”はさらに強くなる。ネイバーが87.3%を保有。LINEのサービス立ち上げに大きな役割を果たし、現在は海外展開を指揮する慎(シン)ジュンホ取締役ら14人の韓国系株主が9.1%を持つのに対し、出沢剛社長ら日本人4人の保有比率は0.16%に過ぎない。  

苦難続きの上場

  LINEは6月27日に仮条件を決める予定だったが、翌28日に延期。英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、市場環境が混乱していることなどを考慮したようだ。   同社の上場には“苦難”がつきまとっている。株式市場が活況だった14年に上場しようと手続きを進めたが、遅れた。英国の問題などで「最悪のタイミング」(関係者)の上場を余儀なくされた。当時は時価総額1兆円超と期待されていたが、“減価”した格好だ。   上場が遅れたのは、ネイバーがLINEの上場後も圧倒的な支配権を維持できる枠組みを模索していたから。ネイバーの保有株に、他の株式より多い議決権を与える「種類株」の発行を検討したが東証が認めず、撤回せざるを得なかったようだ。また、15年に森川亮社長が退任しているが、「上場の準備中に社長が交代するのは異例」(市場関係者)だった。   通常、東証1部での新規株式公開では流通する株式の比率が35%以上なくてはならず、親会社の保有比率は65%以下になるが、ネイバーは上場後も80%程度を保有し続ける見通し。LINEは14日(現地時間)にニューヨーク証券取引所にも上場する予定で、海外の市場にも上場している場合、35%ルールが適用されないからだ。LINEは米国での上場理由を「海外の大手と同じ基準で評価してもらいたい」としており、ネイバーが80%程度を保有し続けるのはその結果に過ぎないとの立場だ。今年最大のIPOとなりそうなLINEに対する市場からの評価が注目される。(高橋寛次)

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