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send 通信自由化30年 市場4倍、変わる戦場で3極態勢 競争さらに激化

2015年4月1日 水曜日

  bsj1504010500002-p1   1985年の4月1日に電電公社が民営化され、NTTが誕生してからきょうで30年が経過した。自由化により、通信市場は総合商社や自動車、鉄鋼業界などから新規参入が相次ぎ、30年前の約4倍となる22兆円超の巨大市場に拡大。日本経済を牽引(けんいん)するまでに成長を遂げた。一方、競争分野は電話からインターネットやスマートフォンに様変わりし、その流れに乗ったソフトバンクが3社目の総合通信事業者に躍り出た。KDDIを含めた通信3極による競争は、自由化30年を経てさらに激しさを増しそうだ。   新生ソフトバンク   ソフトバンクは1日付で通信4子会社を合併する。携帯電話事業のソフトバンクモバイルに、固定通信事業のソフトバンクテレコム、ADSL(非対称デジタル加入者線)事業のソフトバンクBB、携帯・PHS事業のワイモバイルを統合。売上高3兆5000億円超、従業員1万7000人、携帯電話(PHS含む)契約数はKDDIを上回る4700万件に達する。   今夏にも、ソフトバンクモバイルの社名から「モバイル」の文字が消える見通しで、NTT、KDDIに次ぐ第3の総合通信業者となり、通信市場は名実ともに3極態勢となる。   2006年に英ボーダフォン日本法人を買収し携帯電話事業に参入したソフトバンクの孫正義社長は「10年以内にNTTドコモを抜く」と豪語。その場にいた社員は「また孫さんの大風呂敷が始まった」と苦笑いしたが、2013年には米携帯3位のスプリントを買収し13年度の営業利益は1兆円を超えて大風呂敷は現実になった。   30年前までの国内通信市場は、国内は電電公社、国際はKDD(当時)が独占的にサービスを提供し、両社の売上高は合計5兆3570億円だった。それが2013年度の3グループの連結売上高の合計は22兆円強に達した。実質GDPの伸びが1.5倍足らずのなか4倍の伸びを示した。   市場開放を機に、トヨタ自動車や日産自動車、新日鉄などの大手製造業に加え、電力、鉄道、大手総合商社などが雨後の竹の子のように誕生する新通信事業者に出資。郵政省(現総務省)の競争政策が、NTTの通信設備をオープン化し、競争を促進した。   しかし、競争分野は当初の電話サービスから、インターネット環境の通信サービスに変わり、固定電話・通信からスマートフォンに代表されるモバイル通信が市場の主戦場となった。   競争軸が変化するなか、京セラ系の第二電電(DDI)、JRグループの日本テレコム、電力系の東京通信ネットワークなど参入した新規通信事業者は離合集散を繰り返し、その多くが淘汰(とうた)された。   競争政策成功の証し   新生ソフトバンクモバイルは「通信市場の新規参入と淘汰の歴史を象徴している」と総務省幹部は感慨深げに話す。ソフトバンクモバイルの母体はボーダフォンが買収した携帯電話事業者J-フォン。ソフトバンクテレコムは旧日本テレコム、ワイモバイルは携帯電話事業者のイー・アクセスとPHS事業者ウィルコムが合併した会社だ。   資本分離の是非をめぐる政官財を巻き込んだ議論の末、NTTは1999年に持ち株会社と、持ち株会社が100%の株式を保有したままの東西の地域通信、長距離・国際通信に分社した。しかし、電話を主体に考えられた分社態勢と市場支配的事業者規制は、新たな市場で成長するKDDIやソフトバンクなどとのいびつな競争環境を招いた。   05年から14年までソフトバンクの社長室長を務めた元衆議院議員の島聡ソフトバンク顧問は、孫社長とともに10年に光サービスの100%普及を目指した「光の道」構想を推進し、NTTの光回線設備を分離すべきだと説いたが、その主張は実現しなかった。しかし「ソフトバンクという企業が通信市場に残ったことは競争政策の成功を意味する」と振り返った。(芳賀由明)

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