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send 転職、崩れる「35歳限界説」 ミドル層など求人環境好転

2014年6月4日 水曜日

ecd1406040500001-p1    転職市場の現場でささやかれてきた、35歳を過ぎると転職先の選択肢が減る「35歳限界説」が崩れかけている。インターネット上には、「ミドル層」や「キャリア女性」など、転職に不利とされてきた世代向けの転職サイトが次々と開設。求人環境が好転し、ミドル層の転職希望者が増えており、市場が活性化している。背景には、景気の回復基調が強まる中、成長過程にある企業でかじ取りを任せる人材が不足している現状がある。    即戦力の経験重視  都内にある転職支援会社は、東南アジア市場への進出を計画する文房具メーカーに人材紹介を頼まれた。ほどなくして採用されたのは、家電メーカーに勤務経験のある50代後半の男性。男性はアジアにおける複数の工場の用地選定から稼働まで携わっており、この経験が認められた。年齢より即戦力としての経験が認められたケースだ。    35歳限界説の“崩壊”を示すデータもある。人材サービス会社「エン・ジャパン」(東京都新宿区)が1月、転職コンサルタントを対象にネットで実施した調査で、ミドル層の求人募集が「増加する」との回答が72%に達した。「増加する」と答えた人に、ミドル層の求人増加が見込まれる業種を複数回答で問うと「メーカー」(55%)、「建設・不動産」(49%)、「IT・インターネット」(40%)の順だった。    同社が運営する転職サイトに登録した35歳以上の転職希望者数をみると、14年1~2月は前年同期比20%増で、新天地を求めるミドル層が増えている。    女性管理職の比率を高めようという国の政策に着目した動きもある。「ビズリーチ」(同渋谷区)が5月末に開設したばかりの管理職を目指す女性のための転職サイト「ビズリーチ・ウーマン」では、1900社の人事担当者が登録会員の情報を検索し、スカウトメールが届く仕組みだ。    同社の南壮一郎社長は、安倍晋三政権が掲げる「2020年までに企業の女性管理職比率30%」という目標について、「ハイクラス層のキャリア女性に特化した転職サービスは根付いていない」とみて、新サービスを考案した。「特に女性登用が遅れて、政府の方向性との乖離(かいり)幅が大きいIT(情報技術)系企業やメーカーが強い関心を寄せている」と語る。    女性の管理職をターゲットにしたサービスは、LiB(リブ、同渋谷区)が年収が400万円に達したことのある高いキャリアの女性向け会員制転職サービスを5月13日から導入した。    景気回復で活性化  労働市場をめぐっては、景気の回復傾向を背景に、新年度に向けた企業の採用活動が活発だ。厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.08倍と17カ月連続で改善し、06年7月以来、7年9カ月ぶりの高水準になった。新たに職探しを始めたり、仕事を辞めて転職活動を始めたりする動きが活発で、転職市場も「別の職場で働きたいと意欲を示す人であふれている」(外資系転職支援会社のコンサルタント)。    ただ、安易に転職できると考えるのは注意が必要だ。エン・ジャパンの調査によると、転職コンサルタントは、ミドル層が転職する際に意識すべき点として「自分の人脈が市場開拓に生かせるかどうか」「若い社員を指導教育する力量が求められる」などと指摘する。企業は、将来への先行投資として専門性の高い人材を即戦力として採用したいと考えており、ミドル層に厳しい条件は変わらないようだ。(伊藤俊祐)

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