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send 自動車各社のメキシコ生産、「4年後」見据え戦略 足元では工場建設停滞

2017年4月17日 月曜日

メキシコ中部グアナフアト州で、トヨタ新工場の建設を歓迎する州政府の看板=3月22日(共同)

米自由貿易協定(NAFTA)の恩恵を受けて対米輸出向けの自動車メーカーが多く進出しているメキシコで、NAFTAの見直しを訴えるトランプ米大統領の影響によって新工場建設が停滞している。一方で、支持率が低迷するトランプ政権が持つのは「長くても4年」との見方もあり、同政権後を見据えた戦略も垣間見える。

乾燥した荒野の工業団地に並ぶ日本企業。周辺道路やホテルの案内表示は、日本語併記が目を引く。中部の高原地帯バヒオ地域には、日系を中心に自動車大手各社や関連企業が続々と進出。円高傾向だった2011年以降加速し、16年10月時点で日系企業は約1100社、在留邦人は約1万1400人に上り、12年時点と比べて倍増した。 だが、昨年11月の米大統領選でのトランプ氏勝利で流れが変わる。圧力を受けた米フォード・モーターは今年1月、メキシコでの工場新設の撤回を発表。様子見ムードが広がり、ゼネコン関係者は「建設受注がぱったりと止まってしまった」と明かす。

一方でチャンスと見る企業も。「ライバルが二の足を踏む今ならむしろシェア拡大を狙える」と話すのは、自動車内外装部品、千代田インテグレ・メキシコ工場の北藤俊樹代表(55)だ。約5億円を投じた中部レオン郊外の工場を昨年末に完成させた。

トランプ氏が主張する「国境税」はメキシコ進出企業には痛手となるが、議会審議の長期化や世界貿易機関(WTO)への提訴が見込まれ、実現には数年を要するとの見方が強い。 幹線道路の脇で、土砂を積んだトラックがゆっくりと行き交う。トヨタ自動車の新工場建設地は、「ようこそTOYOTA」の看板がなければ気づかないほどの静けさだ。昨年11月に建設が始まった後、トランプ氏が方針変更を迫った「いわく付き」の現場だ。

日系メーカーのメキシコでの自動車生産計画に変更はないとされるが、各社とも目立つのは得策ではないと判断。「報道されてトランプ氏の目に留まらないように」(外交筋)と、工場の開所式を公開しない企業もある。フォードは「トランプ氏へのアピールのため」(商社関係者)車の生産を取りやめるが、部品工場に転換するとの観測がある。

日系企業へ人材紹介を行うクイック・グローバル・メキシコの西村裕司さん(30)はトヨタ新工場の生産が始まる19年までは進出が続き、1400社に達すると見込む。 「支持率が低いトランプ政権は長くても4年だが、米国の隣というメキシコの立地は永遠に変わらない」と強調。求人と応募の比率が7対3の売り手市場で、スペイン語のできる日本人の給与は上がり続けており「企業は既にトランプ後を見据えている」と指摘した。(レオン 共同)

フジサンケイビジネスアイ

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