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send 経済再開、鍵は残る大都市圏 緊急事態39県解除も継続8都道府県でGDP51%

2020年5月15日 金曜日

緊急事態宣言が14日、39県で解除された。だが、残る8都道府県の経済規模は国内総生産(GDP)の過半数を占めており、大都市圏の経済活動が再開されるまで国民生活の正常化は難しいのが実情だ。たとえ解除されても感染を恐れ、外出を控える動きは根強く残る可能性が高く、被害が大きい業種に対する長期的な支援策が今後の課題になる。 宣言が継続する8都道府県には、ヒト、モノ、カネが集中する首都圏と京阪神が含まれており、物価変動の影響を除く実質の経済規模では国内の51%、人口では46%を占めている。 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストの試算では、コロナ禍に伴う経済損失は39県の前倒し解除を受けて7.4兆円軽減される。ただ、大都市圏で緊急事態が継続するため甚大な影響は残り、今月末までの累計の損失は37.6兆円に上ると見込んでいる。 仮に8都道府県の宣言が今月末から1カ月延長された場合、経済損失は15.0兆円上乗せされるという。 一方、解除地域でも社会経済活動の再開は段階的に行われ、感染が再拡大すれば、また制限がかけられる。生活スタイルは防衛的にならざるを得ず、特に感染すれば重篤化しやすいシニア層は治療薬やワクチンが開発・普及するまで外出を控える傾向が続きそうだ。国内の個人消費は半分を60歳以上が占めており、「客足はしばらく戻らない」(熊野氏)可能性がある。 感染収束後も経済活動は前途多難だ。人の往来が戻らなければ旅行に行く人は減り、インバウンド(訪日外国人客)を当て込んだホテルや家電量販店の業績は回復しない。在宅勤務が定着することで都市部のオフィス需要も低迷が続きそうだ。 このため経済再開には宣言の解除だけでなく、被害が長期化する業界の継続的な支援策が不可欠だ。政府が今後策定する追加経済対策では、収入が減少したテナントの家賃補助など当面の止血策が既に課題に挙がっているが、それだけでは足りない。年単位での継続が見込まれるコロナとの戦いでは、息の長い企業の資金繰り支援策が求められる。(田辺裕晶)   【用語解説】緊急事態宣言 新型コロナウイルス特措法に基づく措置。感染が全国的かつ急速に蔓延(まんえん)し、国民生活や経済に甚大な影響を及ぼす恐れがあるときに、首相が期間と区域を定めて宣言する。宣言を受け、都道府県知事は外出の自粛要請や、学校や店舗を含む施設の使用制限の要請、指示ができる。安倍晋三首相は4月7日、7都府県を対象に緊急事態を宣言し、16日に全国に拡大。5月4日には、期間を同31日まで延長することを決めた。

フジサンケイビジネスアイ

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