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send 生活一変、キャッシュレス拡大 ポイント還元奏功 定着へ高齢者対策課題

2020年6月1日 月曜日

消費税率が10%に引き上げられ、ポイント還元ができるキャッシュレス決済サービスの対象店舗に掲げられたポスター=2019年10月、大阪市

消費税増税後の経済対策として導入された政府のキャッシュレス決済に伴うポイント還元が終了するまで、6月1日で残り1カ月となる。昨年10月に始まってから、予算が2度にわたって追加補正されるなど、キャッシュレス決済は政府の予想を超えて広がった。新型コロナウイルスによる感染拡大に伴う生活様式の変化も追い風になっている。ポイント還元終了後もこの流れを定着させられるかが今後の課題となりそうだ。 「加盟店の数が想定を上回り、予算が不足する可能性が出てきた」。1つの事業で2度も予算を積み増す異例の対応に、経済産業省の担当者も見通しの甘さを率直に認める。累計の事業費も約7750億円に膨らんだ。ただ、キャッシュレス決済が広がっていることの表れでもあり、政府としてはうれしい誤算だ。 経産省によると、約50万店でスタートした加盟店数は5月1日時点で約113万店まで増加。ポイント還元は6月末までだが、期限が迫る中でも毎月4~5万店舗が新規登録し続けている。要因の一つとして考えられるのが新型コロナの影響だという。 感染拡大に伴う外出自粛などで人々の生活様式は一変。実店舗での飲食や買い物をする人が大幅に減少した一方で、ネット通販やネットスーパー、飲食店の宅配サービスなどの利用は急増したからだ。楽天によると、4月のネット通販などの流通総額は、前年同月比で57.5%増加。新規出店も増えているという。 こうしたサービスは現金での利用も可能だが、注文と同時にクレジットカードなどキャッシュレスで決済を済ませる人が大多数だ。これまで実店舗のみで営業していた店も、新たな販路を求めて新サービスを導入する際に、キャッシュレス対応も進めているのだ。 ウイルス感染のリスクから多くの人が触れる現金を敬遠する声も少なくない。ある飲食店の店主も「現金は消毒できない。会計時にあからさまに嫌な顔をする人もいる」といい、政府の専門家会議が提言した「新しい生活様式」でも電子決済の利用が推奨された。 大和総研の長内智主任研究員は「ポイント還元が終われば再び現金への回帰が生じると思っていたが、新型コロナで見方は大きく変わった」と指摘。多くの人がキャッシュレスの利便性を感じているとした上で「残る課題は高齢者対策だ」と話す。9月にはマイナンバーカードを活用したポイント還元制度も始まる。高齢者でも使いやすい仕組みにできるかが、キャッシュレス定着の鍵となりそうだ。(蕎麦谷里志)  

フジサンケイビジネスアイ

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