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send 温室ガス目標義務化見送りへ COP21作業部会 長期的な削減量上積み焦点

2015年10月19日 月曜日

  cpd1510190500002-p1   11月に開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向けた最後の特別作業部会が19日から、ドイツ・ボンで開かれる。京都議定書に代わる地球温暖化対策の新しい枠組みづくりを目指すが、途上国を含む全ての国の参加を実現するため、各国の温室効果ガス削減目標は達成が義務付けられない見通しだ。ただ、気候変動による深刻な被害を避けるには対策が不十分との指摘もあり、長期目標を設定して定期的に削減量を上積みする仕組みで合意できるかが焦点になる。   cpd1510190500002-p2   「この地球の未来を決める会議だという覚悟で臨みたい」   丸川珠代環境相は今月11日に開かれた省内の有識者懇談会で、会議にかける意気込みを強調した。   1日までに、日米欧や中国などの主要排出国を含む147カ国・地域が2030年ごろまでの削減目標を提出した。これは世界の総排出量の約9割に相当し、合意へ機運が高まっている。  

1997年に採択された京都議定書は、現在の排出量1~3位を占める中国、米国、インドが削減義務を免れた。この反省から、新枠組みでは世界中の全ての国が参加する実効的な体制づくりを目指している。COP21を目前に控えた作業部会では新枠組みの原案について検討が行われ、事前に出された20ページの共同議長案を基に各国が“落としどころ”を模索する。

  議長国フランスの交渉筋は「各国が出した目標は(法的拘束力を持つ)合意文書の本文ではなく、付属文書に入るだろう」と指摘する。厳しいルールを課せば、米国議会の反発が強まるなど各国の利害対立が先鋭化する恐れがあるからだ。目標達成を義務付けた京都議定書とは異なり、拘束力は緩やかになりそうだ。   ただ、科学者らの非政府組織(NGO)は、各国が掲げた目標を積算しても「今世紀末までの気温上昇は2.7度になる」と分析。産業革命前と比べ2度未満にとどめるとした国際目標の達成は難しいと警鐘を鳴らす。  

このため、COP21では、将来の深刻な被害を避けるため各国の目標を上積みする仕組み作りも大きな課題となる。6月にドイツで開かれた主要国首脳会議(サミット、G7)では、50年までに10年比40~70%を世界の目標に掲げることで一致した。こうした50年以降の長期的な削減目標を掲げ、各国が5年ごとなど定期的に削減幅を増やしていく案が浮上している。

  しかし、化石燃料の消費減に敏感な産油国や、温暖化による海水面上昇で国土水没の危機にある島嶼(とうしょ)国など途上国間では意見の隔たりが大きい。今回の作業部会とCOP21本番でも議論が紛糾する恐れがある。   日本政府の関係者は米大統領選を来年に控え、「オバマ大統領が政権の政治的遺産(レガシー)として合意に意欲的な今回を逃せば、新枠組み作りは当面難しくなる」と漏らす。各国の意見集約に向け、交渉は正念場を迎えている。(田辺裕晶)

フジサンケイビジネスアイ

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