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send 核ごみ処分場、議論の契機に 文献調査、北海道2町村が応募・受け入れ

2020年10月9日 金曜日

核のごみの最終処分場選定をめぐり、記者会見で文献調査への応募を正式表明する北海道寿都町の片岡春雄町長 =8日午後、寿都町役場

原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場選定にに向けた「文献調査」について、北海道寿都(すっつ)町は8日、応募を表明、神恵内(かもえない)村も受け入れ方針を固めた。文献調査に応じる自治体は2007年の高知県東洋町以来約13年ぶりで、国が17年に処分場の適否を示す「科学的特性マップ」を公表した後では初めて。両町村の応募・受け入れによって、長年行き詰まっていた最終処分場の選定に向けたプロセスが動き出すことになる。

 

寿都町の片岡春雄町長は同日午後、文献調査への応募を記者会見で正式に表明。片岡町長は会見で「(賛否で)町が分断される前に判断したかった。議論の輪を全国に広げ、(調査に進む自治体が)全国に10は挙がってほしい」と語った。

 

神恵内村も同日、高橋昌幸村長が調査を事実上受け入れる意向を示した。

 

選定手続きの第1段階に当たる文献調査に進むには、自治体の応募のほか、国から申し入れるケースがある。神恵内村へは9日に経済産業省の担当者が訪れ要請、村は受諾する構えだ。

 

文献調査は処分場選定に至る3つの事前調査の第1段階で、調査に応じた市町村は約2年間で最大20億円の交付金が支給される。両町村は主要産業の漁業の衰退や人口減少などで財政が悪化しており、立て直しのきっかけとしたい考えだ。

 

寿都町は8月13日に片岡町長が応募検討を表明、神恵内村は9月8日に商工会が請願を村議会に提出していた。国や処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)の職員を呼んで住民説明会などが開かれ、寿都町では反対意見が相次いだ一方、北海道電力泊原発に比較的近い神恵内村では賛成が目立っていた。

 

鈴木直道知事は核のごみ持ち込みを「受け入れがたい」とする道条例を順守し、慎重な対応を求めていた。

 

【用語解説】北海道神恵内村と寿都町
いずれも日本海に面し漁業が主要産業。人口はそれぞれ約800人と約2900人で、65歳以上の高齢者が4割を超える。8~9月、産業の衰退や人口減を背景に文献調査への応募の動きが明らかになった。神恵内村は風光明媚(めいび)な海岸線が有名で、北海道電力泊原発のある泊村に隣接。原発関連の交付金約1億数千万円を例年受け取り、住民サービスに活用している。寿都町は強い風を利用し、全国初の町営風力発電所を設置した。ふるさと納税に力を入れる。

 

フジサンケイビジネスアイ

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