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send 東芝、サムスンに対抗意識あらわ 最先端の3次元メモリー量産で攻勢

2014年9月10日 水曜日

bsb1409100500001-p1    東芝と韓国・サムスン電子による半導体メモリー事業での首位争いが激化する。東芝は9日、スマートフォン(高機能携帯電話)などのデータ保存に使う記憶用半導体「NAND型フラッシュメモリー」を生産する四日市工場で第5製造棟の2期分が完成し、生産を開始したと発表した。また同日、来夏に完成予定の新たな第2製造棟の工事にも着手。3次元メモリーと呼ばれる最先端技術を使ったメモリーの量産にも乗り出し、サムスン電子を引き離す。   年間2000億円投資    「ナンバーワンにこだわっていない。確実な成長が最大の主眼で(半導体事業の)営業利益2000億円を目指したい」    東芝の田中久雄社長は同日、四日市工場で開いた記者会見でそう語り、必ずしもサムスンとのシェア争いにはこだわらない姿勢を示した。    東芝はこれまでサムスンとのシェア争いで後塵(こうじん)を拝しており、サムスン抜きは悲願のはず。    ただ、米IHSグローバルの直近の調査では、NAND型フラッシュメモリーの市場シェア(売上高ベース)で、東芝と四日市工場を共同運営する米サンディスク連合がサムスンを逆転。9日の会見で田中社長が余裕とも受け取れる発言をしたのは、このためとみられる。    しかし、両陣営のデッドヒートが今後も続くことは確実。田中社長も会見で、「グローバル競争を勝ち抜くために年間2000億円の設備投資を継続する」と、言葉の端々にサムスンへの対抗意識をあらわにした。    完成した第5製造棟の2期分は、そのグローバル競争を勝ち抜く重要な役割を担う。これまでフラッシュメモリーの競争軸は、メモリーの大容量化で、各社が電子回路の線幅を短くする微細化技術を競い合ってきた。    東芝とサムスンは、それぞれ19ナノメートルのメモリーで製造してきたが、東芝は今年から世界最小の15ナノメートルの量産を開始。新たに完成した第5製造棟の2期分で、この最先端のメモリーを量産する方針だ。    だが、微細化も限界に来ている。サムスンは昨年から薄膜状の記憶素子を積層する3次元技術を使ったメモリーの生産を開始。今年に入り、中国・西安に3次元の最新鋭の工場を稼働させている。3次元化でメモリー容量は、現行の128ギガバイトから数年後には1テラバイトへの拡大が可能になるという。   16年から本格量産    対する東芝も、3次元メモリーの量産に向けて動き出している。9日に起工式を行った新たな第2製造棟は3次元専用の製造ラインを置く予定。来夏から一部稼働し、2016年から本格的に量産を始める。    一方で3次元メモリーは量産技術の確立が難しいとされる。サムスンも「不良品が多く、製造コストがかかっている」(証券アナリスト)という。東芝の田中社長もコスト面から3次元メモリーの量産化技術が遅れていることを認める。    このため東芝は当面は15ナノメートルのメモリーの微細化技術の量産を軸に据え、並行して3次元の技術を確立することで16年以降に量産化し、サムスンとの決戦にのぞむ。    スマートフォンの普及などで、今後もNAND型フラッシュメモリー市場の需要は急拡大が続き「2020年には現在の10倍になる」(田中社長)。東芝はサムスンと技術開発競争で切磋琢磨(せっさたくま)しつつ市場の成長を取り込み、半導体事業を確実に利益を上げるビジネスに育て上げる方針だ。(黄金崎元)

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