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send 日産“脱カリスマ依存”が課題 強烈なゴーン氏のリーダーシップが将来の懸念材料に

2017年2月24日 金曜日

2015年の東京モーターショーでスピーチする日産のカルロス・ゴーン社長(AP)

日産自動車は23日、カルロス・ゴーン社長(62)が社長と最高経営責任者(CEO)を退くと発表した。代表権のある会長は続ける。副会長の西川広人共同CEO(63)が社長に昇格し単独でCEOを務める。社長交代は約17年ぶり。4月1日付。

西川氏は日産で購買畑を歩み、2005年から副社長に就きゴーン氏の「右腕」として経営を補佐してきた。15年には副会長に昇格し、ゴーン氏が三菱自会長に就くとともに日産の共同CEOを兼務している。 カルロス・ゴーン氏が社長やCEOを退くのは、会長として資本業務提携する仏ルノーや三菱自動車との3社連合の規模拡大に集中するためだ。日産を再建した経営手腕を最大限発揮し、ライバルのトヨタ自動車や独フォルクスワーゲン(VW)グループを追い抜く考え。ただ、ゴーン氏の強烈なリーダーシップに頼る構図は、将来の懸念材料になる恐れがある。   1000万台を射程 ゴーン氏は23日、「アライアンス(連合)の戦略面と事業上の進化により時間と労力をかける」とコメントを発表した。

1999年に経営危機の日産に入ったゴーン氏は、経営再建策「日産リバイバル・プラン」を策定。工場閉鎖などの大胆なリストラや、徹底した費用削減を進め、売上高に占める営業利益率「4.5%以上」などの目標を前倒しで達成して経営立て直しを主導した。

その手法から「コストカッター」と呼ばれる一方、環境規制の厳格化で生産を中止していたスポーツ車「フェアレディZ」を復活させ、電気自動車(EV)「リーフ」を他社に先駆けて投入するなど魅力的なクルマづくりにも情熱を傾けてきた。 2005年にはルノー社長兼CEOにも就任。両社のトップとして連合を率い、昨年10月に燃費不正問題で経営が悪化した三菱自を傘下に入れ、世界市場で存在感を増してきた。 その結果、日産・ルノー連合の16年の世界販売は996万1347台に拡大。世界3位の米ゼネラルモーターズ(GM)の996万5238台に肉薄し、1000万台を超えるVWグループやトヨタも射程内に入った。  

脱・カリスマ頼み

ライバルの背中を追う中、3社連合はさらなる成長を目指して「規模による競争優位性を(各社に)享受させる」(ゴーン氏)。生産や調達を共同で行うことで費用低減につなげるほか、投資負担の大きい自動運転やEVという次世代技術の開発でも部品の共通化などで規模拡大の効果を生かせるかが課題になる。そのためゴーン氏は日産での権限を一部委譲し、連合全体を見渡す立場から世界市場での競争力の引き上げを目指す。 だが、連合がうまく機能するのは、「3社のトップを兼務してきたゴーン氏のカリスマ性が大きい」(業界関係者)。西川氏は「日産が好業績を上げ、アライアンスに貢献していく」と強調するが、今後は後継者として求心力を発揮できるかが問われる。 ゴーン氏が規模拡大を追求する中、いかに連合各社の経営を担う人材を育成できるかが成長のカギになりそうだ。(会田聡)   【プロフィル】西川広人氏 さいかわ・ひろと 東大卒。1977年日産自動車。代表取締役などを経て2016年11月から共同最高経営責任者。  

フジサンケイビジネスアイ

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