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send 日産、三菱自「軽」提携めぐり不協和音 ゴーン社長「自社生産も」

2014年7月30日 水曜日

bsa1407300500006-p1    好調な軽自動車をめぐって蜜月関係にある日産自動車と三菱自動車に不協和音が生じている。共同開発した軽の全量を三菱自の工場で生産し、それぞれで販売する手法を用いて約1年が経過したが、日産が軽を自社生産する意欲を突如、あらわにしたからだ。低迷する国内の生産台数確保に向け、軽を切り札にしたい日産の思惑が透けてみえるが、三菱自側も虎の子の軽を手放したくない。破談は双方にとってデメリットも多いだけに、落としどころの探り合いとなりそうだ。    100万台維持へ躍起  事の始まりは、先月末開催の株主総会で、両社首脳が株主からの質問を受ける形で答えた発言にある。    日産のカルロス・ゴーン社長が先月24日、今後の国内生産について、「一部の軽については将来的に自社工場で生産する」と発言。一方、三菱自の益子修会長は翌日、「生産は三菱自動車の水島製作所で行うのが基本的な考え方」と述べ、共同開発の軽を日産で生産する可能性について否定するなど、両社の歩調が合っていないことが露呈したからだ。    両社は、国内専用車の軽の開発費を分担し、リスク低減を図ることを狙いに、2011年に折半出資で軽の企画開発会社「NMKV」を設立。エンジンや車台を新開発した新型軽を、日産が「デイズ」、三菱自が「eKワゴン」としてそれぞれ昨年6月に販売を開始した。日産は、それまでスズキから相手先ブランドによる生産(OEM)を受けて、軽の販売を手がけてきたが、軽の開発に携わったのは初めて。今年3月に販売を開始した第2弾も含め、生産は三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)が一手に引き受けてきた。    この結果、三菱自の国内生産台数は、昨年5月以降、13カ月連続で前年同月実績比でプラスとなるなど、好調な軽の恩恵をフルに受ける形となった。一方で軽を自社生産しない日産の今年度の国内生産台数は、前年度比8.9%減の約91万台の見込み。1960年代以来初めて100万台を下回る見通しで、経営方針である「国内生産100万台の維持」が未達になる可能性が出ている。    日産としては、現在ある共同開発の軽2車種をさらに増やし、一部を日産が引き受ければ、国内生産台数を増やせるとの考えがある。現在、生産する水島製作所の軽の約3台に2台が日産車。軽の販売台数は日産が三菱自を大幅に上回る。このため「国内生産台数の低迷に悩んでいるのに、三菱自の稼働率を支えている場合ではない」(日産関係者)との意見が社内でくすぶる。    妥協点探る動きも  ただ、三菱自は、水島製作所の生産台数が車種の拡大とともに落ち込むことを懸念。「デイズの中身はほとんどうちの技術」(三菱自社員)との思いも強い。ある幹部は、「NMKVで企画開発して、日産もうちも売る車は水島で作る。その枠に入らない車があれば、生産については文句をいう立場にない」と牽制(けんせい)する。    ただ、軽のノウハウに乏しい日産が排気量660ccの軽自動車のエンジンを自社開発してまで、軽を新たに作るのは、「膨大な開発費もかかるので現実的でない」(軽自動車大手)。    対立が深まり、合弁解消に至る最悪の事態は両社ともに避けたい。「NMKVで企画し、日産だけで売る車を日産の工場で作るならば…」(三菱自幹部)。日産車の生産に依存する三菱側から妥協点を見いだす動きも出始めた。(飯田耕司)  

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