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send 日産、ミニバンタクシーの狙いと課題…セダンと同等の価格、訪日客増も追い風

2014年12月24日 水曜日

bsa1412240500001-p1    日産自動車が来年6月から、タクシー専用車を背の高いミニバン型に切り替える。国内はセダン型が主流で、トヨタ自動車がシェアの大半を握っている。ミニバン型は荷物がたくさん積め、乗り降りしやすいなどのメリットがある。日産は米国などに続いて、国内でもミニバン型タクシーを投入。子育て世代や高齢者のほか、2020年の東京五輪に向けて増加が見込まれる外国人観光客などの需要を取り込み、巻き返しを目指す。   ニューヨークで採用 「セダン中心の市場にミニバンを入れるのは大きなチャレンジだ」    日産の担当者は強調する。今年9月にセダン型の「セドリック」の生産を中止。“退路”を断って、来年6月下旬にミニバン型の「NV200タクシー」を発売することを決めた。    NV200タクシーは、世界40カ国以上で発売している商用車「NV200」がベースだ。すでに類似モデルが米ニューヨーク市で「次世代イエローキャブ」として採用されている。    NV200タクシーは5人乗りで、広々とした室内空間と荷室を備え、自動のスライドドアや自動ステップを搭載、スムーズな乗り降りができるようにした。新たに設計したシートとサスペンションを採用、セダン並みの快適性が売りだ。    大型のスーツケースやベビーカー、車イスなども楽に積めるため、荷物の多い外国人旅行客や小さな子供のいる家族、高齢者らも利用しやすい。室内から頭上の景観を楽しめる透明のパノラミックルーフもオプション設定でき、観光用途などにも使えるという。    日産はタクシー会社が採用しやすいようガソリン車に加え、ガソリンと液化石油ガス(LPG)の両方の燃料が使用できる車も用意。価格は219万6720~301万1040円で、「これまでのセダン型タクシーと同等レベルに抑えた」。    日産によると、国内のタクシー専用車(LPG営業車)市場は、2005年度は約3万台だったが、リーマン・ショックなどの影響で10年度に約8000台まで落ち込んだ。13年度は約1万5000台で、回復傾向にある。ただ日産のシェアは15%程度にとどまり、残りはセダン型の「クラウン」や「コンフォート」などを販売しているトヨタが占める。    メーカーやディーラーにとって、タクシー専用車は一定の販売台数が確保でき、車検などのサービス収入も期待できる。    日産としては、グローバル戦略の中でミニバン型に統一してコストを抑える一方、電気自動車(EV)タクシーとして使われている「リーフ」と差別化する狙いなどもあるとみられる。   シェア15%以上目標  課題はタクシー会社や乗客の支持が広がるかどうかだ。    トヨタの高級ミニバン「アルファード」10台をタクシーとして採用している日の丸交通(東京都)は「空港送迎や観光でたくさんの乗客がいるときの利用が多く、好評だ」と話す。ただ「タクシーとしての認知はまだまだだ」と打ち明ける。    日産はNV200タクシーについて「浸透するには時間がかかる」としながらも、将来的には国内シェアを現在の15%以上に引き上げたい考え。米国に続き、香港など海外でも導入を進めていく。    円安などを背景に日本を訪れる外国人観光客が増えていることも追い風だ。20年には東京五輪特需も期待できる。トヨタも背が高く乗り降りしやすいタクシーのコンセプトカーを発表しており、シェア争いは激しくなりそうだ。(田村龍彦)

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