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send 打倒トヨタ…VW支えるアウディ 中国で大成功、高利益率をキープ

2015年4月6日 月曜日

bsa1504060500001-p1   世界販売が1000万台を超え、王者・トヨタ自動車を射程に入れた独フォルクスワーゲン(VW)グループ。その牽引(けんいん)役が高級車ブランドの「アウディ」だ。過去5年で販売台数はほぼ倍増し、高級車首位のBMW(「ミニ」除く)にも7万台差と迫った。10%前後の高利益率を維持するなど、収益面の貢献も大きい。新興経済国展開やモデルラインアップの拡大など、さらなる成長にアクセルを踏んでいる。   「今年も過去最高を目指す。販売台数200万台は(目標としていた)2020年より前に達成したい」   3月10日、シュタートラー最高経営責任者(CEO)はドイツ南部の都市インゴルシュタットにあるアウディ本社に世界各国から集まった記者たちを前に自信を見せた。   bsa1504060500001-p2   販売は過去最高   14年の世界販売は、前年比で10.5%増の174万台で過去最高を記録。リーマン・ショック後の09年(95万台)から右肩上がりを続け、14年に181万台だったBMWを追い詰めた   躍進を支えているのはBMWとメルセデス・ベンツを抑えて首位に立つお膝元の欧州市場に加え、販売台数の約3割を占める中国市場だ。14年は17.7%増の58万台で、高級車ブランドとして初めて50万台を超えた。   躍進を支えているのはBMWとメルセデス・ベンツを抑えて首位に立つお膝元の欧州市場に加え、販売台数の約3割を占める中国市場だ。14年は17.7%増の58万台で、高級車ブランドとして初めて50万台を超えた。   シュタートラー氏によると、早い段階から現地生産に乗り出し、中国人の好みに合うよう、ボディーを長くして後部座席にゆとりを持たせた「A6」や「A4」などの現地仕様車を開発したことが、中国での成功につながった。   「Q5」などのスポーツ用多目的車(SUV)「Q」シリーズも中国を含め世界市場で好調だ。ブランドを特徴付けているのが、「シングルフレーム」と呼ばれる大型グリルに象徴されるデザインと、独自の四輪駆動システム「クワトロ」などの先進技術だ。   アウディはVWグループの経営に大きく貢献している。営業利益率は14年こそ大型投資を行ったことなどにより前年より低い9.6%にとどまったものの、10年以降の5年間は9~12%という高水準を維持している。   ストロトベック最高財務責任者(CFO)は「(A6やA8など高価格帯の)C、Dセグメント(中・大型車)にフォーカスし、価格は競合他社並み、場合によっては、より高く設定できているためだ」と解説する。   設計の標準化と主要部品を共通モジュール化する戦略「MLB」の効果も見逃せない。     縦置きエンジン搭載車が対象で、00年代後半からA4やA5などに採用。これにより、開発・生産コストの削減に加え、市場のニーズに合わせてさまざまな製品を開発することが可能になった。その思想はVWが力を入れる「MQB」にも発展している。   高級車で2強対決   ただ、ストロトベック氏は「(利益は)新しい技術に投資する」と強調する。今後5年間の投資額は240億ユーロ(3兆1265億円)を予定。将来の成長に向け、自動運転をはじめとする先進技術や新型車の開発に充てる。   今年も第2世代のMLBを採用した「Q7」を皮切りに、スポーツカー「R8」、主力の「A4」などで新車攻勢をかける方針だ。16年にはニューモデル「Q1」、その後「Q8」も投入。52あるモデル数を5年以内に60に増やす。   生産面でも、中国に次ぐ成長市場と目されるブラジルに工場を建設。新設するメキシコからは、米国市場にSUVを供給する計画だ。   VWの次期CEO候補の一人とも目されるシュタートラー氏は「グローバル企業としてさまざまな地域のニーズに応えていく」と手綱を緩める気配はない。 一方、VWを迎え撃つトヨタ。高級車ブランドである「レクサス」の14年の世界販売は58万台で、アウディに大きく差をつけられている。   米国と日本ではかろうじてアウディを上回るが、中国をはじめとする新興国では存在感を発揮できていないのが実情だ。 15年にVWが世界販売でトヨタを抜く可能性が高まる中、それぞれの高級車ブランドの成長も、2強の勝負の行方を左右しそうだ。(田村龍彦)  

【用語解説】アウディ

  1901年に自動車生産を始めたドイツのメーカーを源流とし、同国の自動車産業の再編を経て、独VWグループの傘下に入った。「フォーシルバーリングス」(四連リング)と呼ばれる4つの輪を組み合わせたエンブレムがトレードマークの高級車として知られる。古くから技術力と品質の高さには定評がある。80年代に開発した四輪駆動システム「クワトロ」で世界の自動車競技、特にラリー選手権を席巻。また、80年代半ばには、今では一般的となった防錆(ぼうせい)技術「亜鉛めっき」を世界で初めて量産車に採用し、車体の耐久性を向上させている。

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