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send 建設現場は25歳定年制? 定住困難で人材不足…若手入職に課題

2014年5月14日 水曜日

bsd1405140500005-p1     建設業界で起きている深刻な人材不足を解消するため、政府は外国人と女性の活用拡大にかじを切った。ただ型枠工や鉄筋工といった建設現場を支える技能労働者は、主に大手ゼネコンの下請けとなる中小企業が供給。地場企業を除くと、一つの現場が終われば別の現場へ移る働き方も多い。男女とも結婚・出産といったライフイベントとの両立は難しく、若手が就職しにくい一因ともなっている。働き方の根本からの見直しが課題となりそうだ。     「25歳定年制」  「ハンドルはそんなに重くないので大丈夫です」。東京都稲城市の土地造成現場で巨大なショベルカーを操る大崎友里さん(30)。中堅ゼネコンの水谷建設(三重県)の社員で、宮城県立高校の普通科を卒業後に入社して以来、重機を操るオペレーターとして活躍する。     建設会社を志したのは就職活動中、重機を操る女性を取り上げたテレビ番組を見て「カッコイイ。運転したい」とあこがれたから。入社して重機を扱う資格を取得し、その後は全国各地の建設現場を数カ月~1年単位で転々とする生活が続く。現在は大成建設が手がける住宅整備工事の現場で働く。十数キロもの資材を抱えることもあるが「現場が大好き。仕事でいろんな場所に行けると思えば苦にならない。もっと技術を磨きたい」と目を輝かす。     型枠工や鉄筋工といった体力勝負の仕事に比べ、重機オペレーターは女性が働きやすい職種とされる。だが業界では男女とも「25歳定年制」がささやかれている。転勤が多く1カ所に定住することが難しいため、あこがれて入った仕事でも結婚を機に辞める人が多いからだ。続けたとしても、子供が学齢に達したら転勤は難しい。大崎さんの同期も多くが既に退社した。     女性来れば男性も  技能労働者は昨年で約338万人と、ピーク時の455万人(1997年)から25%以上も減少した。若手が入らず高齢化も深刻だ。    そこで政府は、まず外国人労働者の活用拡大を打ち出した。滞在期間が最長3年の外国人技能実習制度を2年間延長して5年とするなどだ。    ただ外国人が数年間で技術を習得することは難しく、「アジアの新興国に日本の技術を移転する」という技能実習制度の狙いは形骸化。日本人の代わりに低賃金で働く労働力とみられてきた側面は強く、出稼ぎ気分の外国人も少なくない。そのため不法就労などのトラブルは避けたいと、業界では「できれば使いたくない」との見方が支配的だ。    代わりに急浮上したのが女性の活用。国土交通省と業界団体は、女性技能労働者を今後5年以内に倍増させ、18万人とする目標を打ち出した。更衣室などの施設整備のほか、出産・子育てサポート、女性を積極活用する現場を工事成績評定で高く評価するなどの対策を急ぐ。「女性が働きやすいイメージができれば、若手男性も入ってくる」(業界団体幹部)との“下心”もある。    ただ全国の現場を渡り歩く技能労働者の働く環境は、家庭生活も重視する傾向が強い20~30歳代の若手のライフスタイルに合っていない。若手の就職を促すには、働き方を根本から見直す必要がある。業界団体の全国建設産業団体連合会の幹部は「一定の地域内で人材を供給する制度作りや、女性が働きやすい職種をいま一度洗い出すなどの工夫が課題」と話す。(藤沢志穂子)

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