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send 工作機械、円安追い風に活況 受注7年ぶり1.4兆円超 スマホなど牽引

2014年11月17日 月曜日

bsc1411170500003-p1   さまざまな工業製品を生み出すために欠かせない「マザーマシン」と呼ばれる工作機械の受注が伸び、関連業界が好況に沸いている。性能、信頼性ともに定評のある日本の各メーカーは円安でコスト競争力が高まっていることも追い風に、世界的に増えているスマートフォンや自動車、航空機などの生産設備需要を次々と獲得。2014年の総受注額は7年ぶりに1兆4000億円を上回る見通しだ。生産性の向上につながる新製品を開発して一層の受注獲得に努めるとともに、受注残をこなすため自らの生産の効率化も急いでいる。   スマホ向けなど牽引 「今年は例年にないぐらい市況は好調に推移している」。こう語るのは日本工作機械工業会の花木義麿会長(オークマ社長)だ。同工業会は今年初めに14年の総受注額の見通しを1兆3000億円としていたが、10月に1兆4500億円へと上方修正した。受注額は昨年10月から13カ月連続で前年実績を上回り、今年1~10月の受注額は既に13年の年間実績を超えた。   受注増を牽引(けんいん)してきたのはスマホの特需だ。米アップルが9月に発売した「iPhone(アイフォーン)6」シリーズや、中国の新興メーカーの設備需要が日本の工作機械メーカーを潤わせた。製造業が国内に回帰している米国市場も好調で、自動車や航空機、シェールガス革命で設備投資が旺盛なエネルギー関連の受注が伸びている。   好調な外需について、DMG森精機の玉井宏明副社長は「アベノミクスによる円安の効果が大きい」と指摘する。   国内向けも16カ月連続で受注額は前年同期を上回り、高水準が続いている。政府の「新ものづくり補助金」が企業の設備投資を後押ししたほか、「自動車に加え、品質精度が問われる三菱航空機の小型ジェット旅客機『MRJ』(三菱リージョナルジェット)関連での引き合いも多い」(玉井氏)という。   10月30日から11月4日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた日本国際工作機械見本市は、例年以上の来場者であふれた。日本のマザーマシンへの関心は高く、会場内では英語や中国語、韓国語などが飛び交うなど活況を呈した。   ヤマザキマザック(愛知県大口町)は、3D(3次元)プリンターを搭載した工作機械を見本市に出品。金属の粉をレーザーで溶かしながら部材を造形し、別の切削工具で部品加工ができる機能を備え、原材料を大幅に削減できるという。   DMG森精機は、工作機械をタッチパネルで操作するシステムを展示した。部品加工では通常、数値制御装置にプログラムを入力して動作を決めるが、スマホのアプリ(応用ソフト)を使う感覚で簡単に設定できるのが特徴。ベテラン技術者が不足しているだけに「生産性の向上につながる」(同社)という。   オークマは、切削工具の耐用年数を高める新技術を披露した。硬い材質を扱う航空機の部品加工向けに売り込む構えだ。   設備過剰を警戒 日米などの設備投資需要は足元でも引き続き高く、日銀の追加緩和を背景に円安がさらに進行したこともあり、工作機械業界は好調を当面維持しそうだ。ただ、業界では「設備投資は現在がピーク」と警戒する声もある。好況後に自らが設備過剰となった過去の苦い経験もあり、各メーカーは大規模な投資は抑えつつ、生産性を向上させる最新鋭マシンの投入や生産現場の効率化などで納期の短縮に取り組み、好調な需要を確実に取り込みたい考えだ。(黄金崎元)

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