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send 失業「年内100万人増」予測も 労組関係者「リーマン超え」危機感

2020年4月22日 水曜日

閑散とした東京・新宿の街並み。景気の悪化によって、失業者の増加が懸念されている =12日午後

新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化を受け、非正規労働者を中心に、解雇や雇い止めに関する悲痛な相談が急増している。年内には失業者が100万人以上増えると予測するエコノミストも。労働組合関係者は、大勢の労働者が職と住まいを失った2008年のリーマン・ショック時を「上回る可能性がある」と危機感を募らせる。   突如の派遣切り 「仕事は、しあさってまでだ」。4月上旬、東京都内のホテルのフロントで派遣社員として働く女性は突如、派遣先の上司から「派遣切り」を言い渡された。 2月から3カ月の契約で働き始めた当初は、上司から「長期で働ける」と言われ、5月以降も更新する予定だった。だが新型コロナの感染拡大で宿泊客が減少。4月になって派遣元から「契約は満了となる月末で終わり。更新できない」と言われ、翌日になってホテル側から休館と満了日前の打ち切りを告げられた。 女性は「納得できない。せめて月末までの給料を払ってほしい」と訴えるが、派遣元は最終勤務日までの給料しか払わない意向という。   4月からは戦場 連合や全労連、日本労働弁護団など30以上の団体は7日、インターネット中継で会議を開き、深刻化する現状を話し合った。「3月上旬は休業の相談が多かったが、3月末から解雇中心になった」「4月に入ってからは戦場のようだ」。地方の労働組合からは、企業が派遣切りを見据えて派遣契約の期間を短縮し始めているとの報告もあった。 出席者の念頭にあったのは、仕事と住む場所をなくした派遣労働者らによる「年越し派遣村」のきっかけとなったリーマン・ショックだ。会議開催を呼び掛けた日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士は「製造業の派遣労働者が中心だったリーマンと違い、今回はあらゆる雇用形態に問題が及んでいる」とみる。   影響「まだ入り口」 働く現場への打撃はエコノミストも注視する。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査部長は、政府の経済対策の規模が不十分で、失業率は3.9%まで悪化すると予想。失業者数は19年10~12月期の156万人から、20年の同時期には272万人になると試算する。リーマン時は08年7~9月期から09年同時期までに増えたのは94万人で「増加幅は今回の方が大きい」と話す。 景気の影響を真っ先に受けやすい非正規労働者を支援する「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「企業はリーマン時の『反省』を生かし、解雇や雇い止めを一斉にではなく、時間差で実行する恐れがある」と述べ、大量失業が表面化しにくくなることを懸念する。「新型コロナの影響はまだ入り口段階。全業種に波及し、リーマン時より深刻になる可能性が高い」と警鐘を鳴らす。      

フジサンケイビジネスアイ

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