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send 大崎、先端オフィス街へ変貌加速 住宅開発や交通改善も追い風

2015年5月25日 月曜日

  mca1505250500003-p1   かつては地味な工場街 JR山手線の駅では地味な存在で、かつては工場街だった大崎駅周辺が、職住近接の先端オフィス街に変貌している。駅東側の「パークシティ大崎」が今月竣工(しゅんこう)し、2002年に都市再生緊急整備地域に指定された大崎駅周辺地区約60ヘクタールの再開発事業が完成。さらに近隣で新規の再開発計画もめじろ押しだ。大崎駅からりんかい線経由で羽田空港と直結する羽田空港アクセス線構想も浮上し、一層の発展が期待されている。   「東京の都市再生で最も変化した地域は丸の内や日本橋ではなく大崎だろう」 元東京都副知事で明治大学大学院教授の青山●(やすし)氏は感慨深げにそう語る。かつて大崎駅は山手線29駅の中で乗降客数が鶯谷駅に次いで2番目に少なかっただけに、都民でも大崎駅周辺の変貌ぶりを知らない人は多い。   東京都が大崎を新宿、渋谷、上野などと並ぶ“7副都心”の一つに位置付けたのが33年前。政府の都市再生緊急整備地域に指定された13年前から再開発が本格化し、このときに計画された17事業(開発面積約33ヘクタール)が今年9月に全面開業するパークシティ大崎でようやく完成を迎える。   これまでに整備された業務商業施設の延床面積は122.3万平方メートルに及ぶ。一つの再開発事業としては都内最大規模の「汐留シオサイト」で開発された延床面積にほぼ匹敵する規模だ。大崎周辺では以前から明電舎、日本精工、東洋製罐グループホールディングスのほか、ローソン、住友重機械工業、東芝テックなど製造業中心とした企業が本社を構える。最近では日立システムズ、日本総合研究所などIT系の本社も増えてきた。   加えて超高層マンションなど住宅開発が活発なことも大崎の特徴だ。これまでの17事業による供給戸数は4500戸以上で、民間調査会社によると山手線沿線では品川、田町に次いで3番目の多さ。しかも品川、田町が徒歩10分以上の湾岸エリア中心なのに対して、大崎は大半が徒歩10分以内の駅近が魅力となっている。高級住宅街の御殿山に隣接するパークシティ大崎ザ・タワーの販売価格は坪単価360万円超という高級物件だが、すぐに完売する人気ぶりだ。   大崎地区は、明治時代に目黒川の水運機能を生かして官営工場が建てられ、京浜工業地帯発祥の地といわれる。その後、鉄道は通ったものの幹線道路網の整備が遅れ、高度経済成長期には工場が地方や海外に移転。1980年代にその跡地を新副都心として整備する構想が浮上した。   まず大崎駅東口地区の2地区で再開発が先行したが、駅前の大崎ニューシティが完成した後にバブル経済が崩壊。南側に隣接するゲートシティ大崎は途中計画を見直すなど苦難を経て、準備組合設立から15年かけて完成した。その後、都市再生緊急整備地域に指定された2002年に、りんかい線大崎-新木場間の全線開通、湘南新宿ラインの運行開始、駅の東西を結ぶ自由通路「夢さん橋」の完成でインフラが一気に充実。東五反田地区、大崎駅西口地区での再開発も進み、まちは大きく生まれ変わった。   まず大崎駅東口地区の2地区で再開発が先行したが、駅前の大崎ニューシティが完成した後にバブル経済が崩壊。南側に隣接するゲートシティ大崎は途中計画を見直すなど苦難を経て、準備組合設立から15年かけて完成した。その後、都市再生緊急整備地域に指定された2002年に、りんかい線大崎-新木場間の全線開通、湘南新宿ラインの運行開始、駅の東西を結ぶ自由通路「夢さん橋」の完成でインフラが一気に充実。東五反田地区、大崎駅西口地区での再開発も進み、まちは大きく生まれ変わった。   工場街がオフィスと住宅が混在したまちに変貌した点で、大崎地区は江東区豊洲地区と共通する部分が多い。しかし、大崎地区には大型商業施設やアミューズメント施設がなく、今なお集客力には欠ける印象だ。   「新たに再開発組合を立ち上げる動きも活発化している。事業協力者の募集には大手デベロッパーがこぞって名乗りを上げるなど注目度も高い」と、品川区都市計画課の溝口雅之課長は今後の再開発計画に期待する。   その言葉通り、すでに住友不動産が旧自動車運転教習所跡地を核に大型プロジェクト「西品川一丁目地区」再開発事業に着手。同社は昨年3月にもソニーの旧本社跡地を購入し、解体工事を進めている。   mca1505250500003-p2   ■地元企業・住民がまちづくりの中心   交通アクセスの改善も追い風だ。2020年の東京五輪開催決定で、JR東日本が羽田空港アクセス線とりんかい線を接続する構想を打ち出しているほか、横須賀線と埼京線を結ぶ大崎短絡線構想が実現すると湘南新宿ラインの大増発が可能になる。 大崎地区では、まちのにぎわい・魅力づくりを進めようと、地域が一丸となってエリアマネジメント活動に取り組んでいる。丸の内、日本橋、六本木などでは大手デベロッパーが自らタウンマネジメント活動に関わっているが、大崎地区では地元が中心。07年に西口地区を中心にまちづくり協議会の下に一般社団法人大崎エリアマネージメント(OAM)を設立した。その後に東五反田地区にも同様の組織が誕生。今後1年以内に、それらを統合して地域全体を運営する組織にすることで合意済みだ。   道路や連絡橋など地域内の公共施設を高い水準で維持管理するのは税金だけでは難しい。「ビル所有者だけでなく、分譲マンション開発業者も20年分の費用を事前に負担して基金にし、エリアマネジメント会社で一括して維持管理を行う仕組みを整えた」(OAMの岩田俊雄事務局次長)   まちの活性化のための活動として、13年から自由通路の夢さん橋を会場に月1回「REACH大崎クラフトマーケット」を開催している。将来、自分の店舗を持つのを目指す工芸作家を支援する取り組みで、オフィスで働く女性に人気のイベントだ。「目黒川からエコボートを出して東京湾など都心の水辺ツアーを始める団体も出ており、そうした活動を支援することで地域活性化に取り組む」(岩田氏)     国土交通省では昨年6月に社会資本整備審議会に「新たな時代の都市マネジメント小委員会」を設置して、民間による都市のマネジメントのあり方について議論を進めており、今夏に報告書を取りまとめる予定だ。大崎地区のまちづくりも、今後の再開発事業とともに、エリアマネジメント活動によるにぎわい・魅力づくりが鍵を握りそうだ。(千葉利宏)

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