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send 多言語対応サービス活発化 訪日客の15年消費額、3兆円突破を弾みに

2016年1月13日 水曜日

  bsc1601130500006-p1   多言語対応を武器に、急増する訪日外国人向けのサービスを強化する動きが活発化している。ビジネスホテルを展開する住友不動産ヴィラフォンテーヌ(東京都新宿区)は12日、「上野店」(同台東区)で、英・中・韓国語を活用した地震想定訓練を実施。USENは日本語音声を多言語に自動翻訳するスマートフォン向けシステムを開発し、飲料各社は外国語対応の自動販売機を増やしている。2015年の訪日客の消費額が3兆円台半ばと、14年実績比で1兆円超の大幅増加が見込まれ、年間4兆円の達成も視野に入る中、多言語対応の推進で需要の取り込みを目指す。   安全性強化で差別化   住友不動産ヴィラフォンテーヌは東京都心部を中心に15店舗を展開。訪日外国人の利用者は年々増加しており、宿泊者に占める割合は4割近くに達する。さまざまな国からの宿泊客の安全を確保するため、3カ国語による非常放送などの訓練を実施した。   ビジネスホテル業界では外国人を意識した訓練があまり行われていないだけに、顧客獲得に向けての差別化につながる可能性にも期待。高島務総務人事部長は「訓練を積み重ねることによって、安心に対する経営姿勢が伝わっていけば」と語る。  

15年の訪日客数は14年の1341万人から大幅に増え1900万人台後半となる見込みで、消費額も順調に増加。政府は、訪日客が2000万人に達する年に4兆円とすることを目指してきたが、既に昨年に3兆円を大きく超えたことから、新たな目標を3月末までに策定する方針。多言語サービスによるビジネスチャンスがさらに拡大することは必至だ。

USENがヤマハと共同で試験を進めているのは、スマホのアプリが店内の日本語アナウンスに反応し、多言語化された文章が画面に表示されるシステム。外国人は日本に到着してアプリをダウンロードするだけで利用でき、4月から本格スタートする計画だ。

  USENは宿泊施設や店舗など60万カ所以上と有料BGMで契約しており、訪日外国人が多い施設や店舗を中心として初年度は1万カ所、20年には10万カ所の導入を目指す。大田安彦取締役は「交流サイト(SNS)などを通じて、現地に利便性の高さに関する評判が拡散することに期待したい」と語る。  

自動認識システム事業を展開するサトー(同目黒区)は、2次元コードが印刷された商品シールやPOPを、スマホで読み込むと、多言語で情報を取得できるサービスを開発。販売事業者向けに、シールからウェブページの作成までを包括的に提供する。

  販売する商品の特徴や使い方、食品の原材料などについて多言語で説明するには手間とコストがかかる。新サービスを利用すれば、そうした手間が軽減できる上、「外国人が何に関心があるのか分析できる点」(ソリューション推進部の平田和也・営業グループエキスパート)も売り物だ。   免税店や百貨店だけでなく、外食向けのニーズも大きいとみる。多言語対応メニューで対応している場合、改定のたびに刷新コストを要するが、新サービスは日本語メニューにシールを貼付するだけで済み、コスト低減につながる。  

自販機導入も相次ぐ

  飲料メーカーの間では、対話型自動販売機を導入する動きが相次いでいる。アサヒグループホールディングス(HD)は野村総合研究所と共同で、東京・浅草で実証試験を今月から開始。英語による日常会話のような感覚で、詳細な商品情報を提供できる点を売り物としており、利用者の行動データを蓄積することで外国人の行動を分析、消費につなげる。
予想を大幅に上回るペースで増えている訪日外国人向けに、今後も多言語サービス・事業をめぐる動きは一段と活発化しそうだ。(伊藤俊祐)

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