就活お役立ちビジネスニュース

send 売り手就活、ベンチャーの奇策 「社長確約」「長期インターン」で知名度補う

2016年5月25日 水曜日

  bsg1605250500001-p1   大手企業の採用意欲は依然として高く、学生優位の売り手市場が続く就職戦線。知名度で劣るベンチャー企業は、成長に欠かせない人材の確保が悩みの種だ。社員育成事業などを手がけるシェイク(東京都千代田区)は2017年度新卒採用から、入社3年目に必ず社長に就任する「社長確約型採用」を導入。日本最大級のインターン(就業体験)情報サイトを運営するアイタンクジャパン(同渋谷区)は、自社で働く長期インターン生からの新卒採用を増やす。ベンチャーならではの「仕事を任せる」やり方で入社意欲を喚起、ほしい人材を確保する。   ◆「上司にしたい」基準   「すでに創業して運営している学生も、反対につぶした学生もいた。とにかく生きが良いのが多い」   シェイクの新卒採用責任者として説明選考会に参加した上林周平副社長は、優秀な学生の確保に手応えを感じている。起業意欲が高かったり、社長に興味を持ったりする熱血漢が集結したからだ。選考会は東京、大阪で7回開催し、計106人が参加。このうち26人が面談に進み、6人に内定を出した。例年より自立し、積極的な人材に多く出会えたという。   面談もユニークで、学生が自ら面接官を選ぶ。公開される社員プロフィルには、顔写真と「働く上での志」だけが書かれている。面接官は、「何のために働くのか」「何を成し遂げたいのか」を読んで選考するが、入社時には最初の上司となる。  

採用基準は明解。面接官が「将来、自分の上司にしてもいいと思えるか」に尽きる。つまりリーダーシップを発揮して入社3年で社長になれる意欲・ポテンシャルを見る。

  新入社員は入社後2年間、人材育成サービスの提供に携わり、3年目に採用支援事業を行う子会社トップとして1年間限定で、辣腕(らつわん)を振う。   ただ、「同期の中で社長に就くのは1人(そのほかは副社長、専務など)なので、2年間は互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながらポジションを争う。選ばれるには圧倒的に成長する必要がある」と上林副社長は強調する。   20代から組織のトップとして活躍することで、飛躍的な成長が期待できるという。これによりシェイクを「若手社員が圧倒的に成長する会社に変革させる」(吉田実社長)とともに、人材育成会社として提供するサービスの有効性をアピールする。   ◆社風理解に期待   大企業が採用数を増やす中、企業規模が小さく認知度が低いベンチャーは学生から選ばれにくい。就職情報会社マイナビが実施した17年春卒業予定の学生へのアンケートでは、就職先として「大手企業が良い」と答えた人は48.4%に達し、16年卒より5.5ポイント増え、売り手市場を反映して大手志向が明らかになった。  

こうした中、ベンチャーは優秀な学生を獲得するためインターンを活用。社風や仕事内容を理解し魅力を感じてくれれば、そのまま新卒として入社してくれる可能性があるからだ。1年を超す長期インターンで一緒に仕事をすれば、人となりも分かり、ミスマッチによる早期退職を防ぐこともできる。

                  ◇ ■えりすぐり学生 正社員と垣根なし   「インターンを、スタンダードに」を使命に掲げるアイタンクジャパンはその先駆的存在。丹羽健二会長は「インターンからえりすぐりの学生を採る」と意欲的だ。   同社にインターン生が新卒社員として加わったのは設立4年目の2011年からで、それ以降は毎年、入社している。「正社員以上のパフォーマンスを出すインターン生もいる。正社員とインターン生の垣根はない」と丹羽会長は言い切る。この風通しの良さを決め手に入社する学生もいる。インターンで同社に働いていた青山学院大生は、他社の内定を断って仲間入りし、1年目から関西支社の立ち上げに関わった。   さらに、インターンから新卒の流れを確立するため、15年5月からピザパーティーを開催。毎回10人前後の学生を呼び、ピザを食べながらざっくばらんに話しあいインターンに誘う。  

駒沢大4年生は社会人としてのスタートダッシュを切るため、4月から就活しながらインターン生として平日週3日の営業活動に従事。沖縄の大学4年生は1年間、休学してインターン入社を決めた。4月から都内のシェアハウスに住みながら週5日のフルタイム勤務で汗を流している。

  アイタンクジャパンの17年度の新卒採用計画は5人だが、このうち最低2人はインターン生を予定している。責任ある仕事を与えることでインターン生のモチベーションを上げ、採用につなげたい考えだ。

フジサンケイビジネスアイ

就職コンサルナビ

イノベーションズアイ