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send 凋落セダン、復権へ巻き返し SUV人気のあおりで販売減 派生モデルに懸ける

2017年5月10日 水曜日

レクサスがニューヨーク国際自動車ショーで世界初公開した旗艦セダン「LS500」のスポーツ仕様車=4月12日、米ニューヨーク(会田聡撮影)

世界の自動車市場に地殻変動が起きている。米国などでガソリン安を契機にスポーツ用多目的車(SUV)の人気が高まる一方、長らく市場の主流を占めてきたセダンの凋落(ちょうらく)が鮮明になっている。トヨタ自動車の「レクサス」など高級車ブランドは派生モデルでてこ入れを図るが、反転攻勢の兆しは見えない。

米新車市場で明暗 「世界的にSUVが広がる流れはまだまだ続くと思う。簡単に言うとフォーマル(なセダン)からカジュアル(なSUV)の流れだ」。SUBARU(スバル)の吉永泰之社長は4月6日、小型SUV「XV」の新型車発表会でこう語った。 新型XVは、昨年発売した小型車「インプレッサ」と同様に衝突への安全性を高めた新型プラットフォーム(車台)を採用。SUV仕様として車体底部の高さをインプレッサよりも上げ、四輪駆動を最適に制御するシステムも使うことで荒れた道などでも安定して走行できる。 国内の月販目標は2200台と、セダンもあるインプレッサの2500台に迫る。スバルはSUVを中心に販売を伸ばしており、「こういうジャンルに強く反応する層に訴求する」(吉永社長)戦略でブランド力と規模拡大の両立を狙う。

SUVブームを受け、競合メーカーからも新車投入が相次いでいる。トヨタは昨年12月に新型SUV「C-HR」を発売。斬新なデザインに加えハイブリッド車(HV)は1リットル当たり30.2キロの低燃費を実現し、発売約1カ月で月販目標の8倍の約4万8000台を受注した。マツダが2月に刷新した主力SUV「CX-5」も発売約1カ月で1万6639台と、目標の約7倍を受注している。

SUVの勢いは大型車が主流の米国ではより鮮明だ。米調査会社オートデータによると、2017年1~3月の米新車販売で、SUVなど「ライトトラック」が前年同期比5.9%増の249万1150台と伸びた。 その陰であおりを食っているのがセダン市場だ。セダンなど乗用車は11.5%減の154万1895台。市場全体でもセダンの不振が響き、1.5%減の403万3045台に落ち込んだ。  

旗艦スポーツ仕様

値下げの原資になるディーラー向けの販売奨励金も高水準に達している。その結果、マツダが2月に17年3月期の業績予想を下方修正するなど各社の経営にも影響が及んでいる。 これに対し、セダンが「代名詞」ともいえる高級車ブランドは派生モデルの追加などで巻き返しを期す。トヨタは4月のニューヨーク国際自動車ショーで、レクサスの旗艦セダン「LS500」のスポーツ仕様車を世界初公開した。低重心の車体に専用の足回りやブレーキを組み合わせ、「スポーティーなデザインと高い機能性を両立した」(トヨタ)。 ホンダも同月開催の中国・上海モーターショーで、高級セダンブランド「アキュラ TLX」の前・後輪の間隔を広げる「ロングホイールベース化」により、後席を広げた試作車を出展した。年内に現地で投入し、「富裕層を中心にセダン需要を喚起する」(広報部)。 SUVブームが過熱する中、セダンが復権する日は来るのか。自動車メーカーの商品戦略は大きな岐路に立っている。(会田聡)

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