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send 免税拡大で化粧品にも恩恵、外国客に期待 「メード・イン・ジャパン」前面に

2014年9月22日 月曜日

bsc1409220500001-p1   訪日外国人向けの免税商品の対象が10月から消耗品にも拡大されることで、恩恵が大きいとみられる化粧品をめぐり、メーカー各社や小売業界が色めきたっている。 「メード・イン・ジャパン」の化粧品は中国や欧米で人気が高く、日本製ならではの品質の高さをアピールする構えだ。観光庁によると、2013年に日本を訪れた外国人が使ったお金は総額1兆4167億円。国内消費の活性化につなげるため、政府は30年までに4兆7000億円に増やす目標を掲げており、化粧品の拡販にも期待がかかる。メーカー側も「言語の壁」や免税手続きの煩雑さといった課題を克服し、収益拡大につなげようと準備に余念がない。   言語の壁を解消   ポーラ・オルビスホールディングス(HD)のグループ企業で、外国人にも人気の高い中価格帯ブランド「スリー」を製造・販売するアクロ(東京都品川区)は8月、関東在住の販売員を対象に英会話スクールを開講した。外部から講師を招き、第1陣の販売員13人が週1回、1時間半をかけて接客で使う英会話を学んでいる。   アクロのブランド「スリー」は、三越銀座店での販売のうち8月は外国人が10%を超えた。ただ「日本の化粧品は人気が高いものの、多くの外国人は語学力に劣る販売員の説明不足に不満を感じている」(ポーラ・オルビスHD)といい、外国人客を取り込むには英語での接客能力向上が不可欠と判断した。   もっとも、英語だけでなく多様な言語への対応も求められる。資生堂は10月、英語とタイ語、中国語(簡体字・繁体字)に対応した接客用のタブレット端末を、首都圏や近畿圏の大型百貨店など十数店舗に導入。いずれはベトナム語やマレー語、韓国語のほかスペイン、フランス、イタリアなど欧州の各言語にも対応する予定だ。   コーセーは、外国人客を乗せたバスがツアーのルートとして訪れるドラッグストアに外国人スタッフを配置しており、今後拡充していく方針だ。   ネットで情報発信   一方、業界関係者によると、日本ブランドよりも日本国内で作られた化粧品にこだわる外国人が少なくないという。そこで、資生堂は世界向けのブランド「SHISEIDO」商品の化粧箱に新たに「GINZA TOKYO」の文字を加え、日本製をアピール。アクロは静岡産のお茶の実から抽出したオイルのほか、青森産リンゴや沖縄産サンゴの抽出物を使い、原料を含めて品質の高さと安全性を前面に出す。さらに外箱には和紙を用いるこだわりようだ。   観光庁によると、13年の訪日外国人客は前年比24.0%増の約1036万人だったのに対し、旅行消費額は30.6%増と伸びが大きく、今後も拡大が見込まれる。   直近の調査によると、訪日外国人が購入した土産物で「化粧品・香水」の割合は約3割だが、中国人は約6割と高い。訪日外国人が増えれば化粧品の売り上げも伸びるのは確実で、免税措置は大きな追い風だ。   中国をはじめとするアジアへの情報発信を強化するため、コーセーはインターネットの活用策にも力を注ぐ。7月に数万人の読者を持つ中国と台湾、韓国、タイのブロガーを1人ずつ日本に招き、東京のドラッグストアなどを案内した。   「アジアではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による波及効果が大きい」(同社)ことから、ブロガーたちにSNSに記事を書いてもらい、ブランドの知名度アップにつなげるのが狙いだ。「効果を検証した上で、さらに対策を検討したい」としている。   「メード・イン・ジャパン」前面に   免税商品の対象拡大を控え、流通各社も準備を急ぐ。小田急百貨店新宿店や西武池袋本店は、売り上げの拡大が最も見込まれる化粧品の免税手続きをスムーズに行うため、訪日外国人向けの免税カウンターを化粧品売り場に移設。三越伊勢丹は地方の5店にも免税カウンターを新設するなど、首都圏以外でも対応策を進めている。   大和証券の広住勝朗シニアアナリストは「化粧品が免税対象商品となることで、これまで中国向けは卸販売だけだったファンケルなどのメーカーが、相対的に大きなインパクトを得る可能性がある」と予測する。   その上で「おむつなどのように、中国で売られている製品のパッケージに日本語が表記されている例もあり、『メード・イン・ジャパン』であることは重要なファクターになる」と指摘し、ブランドへの信頼感や安心感の高さでは外国人にも定評があることから、日本製を前面に押し出した拡販戦略が必要だと提言している。(兼松康)

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