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send 保険に「あったらいいな」反映 マンショントラブル、痴漢冤罪…ミニ商品続々

2015年10月26日 月曜日

  「あったらいいな」の声に応えるユニークなミニ保険が相次いで登場している。アイアル少額短期保険(東京都中央区)は、マンション生活で起こり得るトラブルに対応した保険を開発。アスモ少額短期保険(同渋谷区)は、渋谷区と世田谷区が結婚に相当する「パートナーシップ」として認めた同性カップルに死亡保険金を支払うことを決めた。テラ少額短期保険(同品川区)は来月、がん患者のニーズに合わせて設計した再発治療保険を発売する。時流に乗った商品を開発してきた少額短期保険業界ならではといえ、ミニ保険の存在感が高まりそうだ。     アイアル少短は大京グループのマンション管理会社、大京アステージ(同渋谷区)と分譲マンション居住者向け保険「ちょいとこどり」を共同開発、同社がインターネットを通じて販売を始めた。   分譲マンションが600万戸を超え約1500万人が暮らすが、マンション居住者向け保険は少なく、マンション特有のトラブルが発生しても保険適用外となるケースも少なくない。最近の異常気象による洪水や竜巻などで損害は家財に及ぶことも多いが、家財保険への加入率は低いという。  

マンション居住者向け保険の開発を模索していた大京アステージは、会社などが抱えるリスクに応えるオリジナル保険を開発するアイアル少短に協力を要請。同社はマンション管理戸数トップの大京アステージの意見を取り入れ商品化した。

  補償対象はゴルフクラブや貴金属などを除き、生活再建に最低限必要な家財に限定した。これは業界初だ。生活音など近隣トラブルで訴訟を起こされた場合の弁護士費用、鳥や蜂の巣の駆除費用なども補償する。   アイアル少短はこれまで、賃貸住宅の入居者が孤独死や自殺したときに生じる家主の経済的損失を補償する「無縁社会のお守り」や、不妊治療中の女性向けに開発した「子宝エール」などを商品化。「今後も業界初となる保険の開発に注力し保険業界に新風を送る」と安藤克行社長は意気込む。   同性カップル向け   ダイバーシティー(多様性)を認める動きを捉えたミニ保険も登場。渋谷区は23日、同性カップルをパートナーシップと認める証明書を交付すると発表。世田谷区も同日、パートナー宣誓書を受け付けると発表した。  

渋谷区は3月の区議会本会議で、証明書の発行を定めた条例を賛成多数で可決成立。これを機にアスモ少短は、パートナーシップが男女平等や多様性の尊重の動きから社会の潮流になると判断。半年間の検討期間を経て22日から、渋谷区のパートナーシップ証明書、世田谷区のパートナーシップ宣誓受領書が発行されたカップルに、パートナーを死亡保険金受取人に指定できるようにした。

  飛田浩志社長は「死亡保険金の受取人は配偶者または2親等以内の親族に限られ、同性は受取人になれないのはおかしい。性別などにこだわらない多様な個人が尊重される社会の実現に当社ができることを果たしていく」と話した。   「がん経験者が新たにがん保険に加入するのは難しいが、再発や転移を気にしている。こうした不安を取り除きたかった」   再びがんと診断されたときに備える「がんサバイバーのための“再発治療保険”」を11月16日に発売するテラ少短の山口太一社長は開発動機をこう語る。   同社は2月から、がん未経験者向けに、最先端医療のがん免疫細胞療法の治療費を保障する「医師が考えたがん治療のための“免疫保険”」を販売。すると「がん経験者も入れるか」といった問い合わせが予想以上に寄せられ、がん経験者のための保険へのニーズの高さを実感。再びがんと診断されたときに安心して治療に取り組めるよう、がん免疫細胞療法の治療費を保障する商品を開発した。   少短各社は「こんな保険がほしい」の声に応える形で独創的商品を提供してきた。ジャパン少額短期保険(同千代田区)が9月に発売した「痴漢冤罪(えんざい)ヘルプコール付き弁護士保険」もその一つ。   日本少額短期保険協会が3月2日の「ミニ保険の日」に発表した「おもしろミニ保険大賞コンテスト」で佳作となった「それでもぼくはやってない」をヒントに開発。事件が起きてから48時間に発生した弁護士の相談料や接見費用を全額補償する。   杉本尚士社長は「痴漢冤罪はいつ巻き込まれるか分からない。まさに『あったらいいな』の声を拾って作る業界ならではの保険。社会的意義を見いだせた」と強調。発売から1カ月たったが、想定以上の申し込みがあるという。   ミニ保険は2014年度の保有契約件数が582万件と前年度比8.2%、収入保険料も640億円と10.4%それぞれ増加した。急な仕事や病気でコンサートに行けなかったり、登山で遭難し捜索費が発生したりしたときに面倒を見てくれる保険などが続々と誕生しているからで、企業や生活者のニーズやリスクに応える身近な保険として定着してきた。  

一方で、ミニ保険は06年の保険業法改正で創設されたばかりで、最低資本金も1000万円と参入へのハードルが低い。異業種からの参入も相次ぐだけに、保険金支払いなどに備える財務基盤の強化も進める必要がある。(松岡健夫)

  少額短期保険会社が開発した主なミニ保険(社名 名称/特徴) ぜんち共済 ぜんちのあんしん保険/知的障害・発達障害者向け総合保険。弁護士費用もカバー エスエスアイ富士菱 50歳からの入院保険/50歳からの入院保障に絞ることで保険料を安く設定 フローラル共済 なでしこくらぶ/子育てや仕事で苦労や病気が多い女性を応援 日本費用補償少額短期保険 レスキュー費用保険/登山で遭難した際の捜索・救助費用を補償 SBI少額短期保険 リスタ/地震・噴火などの被災者の生活再建費用を補償 チケットガード少額短期保険 チケットガード/病気や急用でイベントを観覧できなくなったときにチケット代金を補償 プリベント少額短期保険 MIKATA/日常生活でトラブルが発生したときの弁護士費用を補償

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