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send 不動産各社、アジア客に照準 円安で投資拡大、居住視野の購入も

2014年11月5日 水曜日

bsd1411050500001-p1 東京都での不動産取得額に占める海外投資家の割合   日本の不動産会社の間で、アジアを中心とする海外顧客を対象にした事業が活発化している。マンション大手の大京は、台湾の個人投資家に向けて不動産の紹介から契約、売却まで一貫したサービスの提供を本格化。一方、投資用マンションの販売・賃貸管理を行う日本財託(東京都新宿区)は外国人顧客の増加を受け、全スタッフを外国人で構成する専門部署を設置した。2020年の東京五輪開催へ向け、ますます不動産需要が高まるのは必至で、こうした動きに拍車がかかりそうだ。   富裕層・留学生ニーズ 大京は今年に入ってから、台湾の投資家向けに、新築マンションの販売や中古物件を仲介する事業を本格的に開始した。東京を中心とした不動産情報や賃貸管理に関する情報を、台湾大京のホームページに掲載。3月からは現地で、毎週火曜日から金曜日にかけてセミナーを開催しており、10月中旬までに医者や経営者など約800組の富裕層が参加した。   人気の理由は、台湾内で不動産価格が高騰しているのに対し、日本の不動産は割安で流通量が多く、利回りも大きいためだ。このところの円安でさらに割安感が高まり、日本に照準を合わせる動きが加速。日本に視察に訪れる顧客も増えている。   大京によると、成約価格は1件当たり3000万~5000万円が主流。2014年度の成約目標は80件で「中期的には2割増しずつで増やしていく」(大京リアルドの小走和明・執行役員)計画だ。   ある投資用ワンルームマンションの販売大手は、台湾で月4回にわたり説明会を開催。昨年から本格的に事業を開始し、契約実績は60件を超えた。同社の幹部によると「日本は治安がよく住みやすいので、将来的に自分が居住することを視野に入れて広めの物件を購入する顧客も少なくない」という。   東京23区を中心に賃貸管理を行う日本財託の場合、2014年9月期の外国人入居者の契約件数は595件。2年前に比べると1.5倍以上の規模だ。今や全契約件数のうち6人に1人が外国人入居者。東南アジアなどからの留学生が増加し、そのまま日本で就職している人も増えていることが背景にある。   これを受けて同社では「国際事業課」を新設。言葉など外国人入居者が抱える問題や入居中のトラブル解決、住み替えの相談に応じている。また、外国人入居者同士の交流会も企画。田中芳之・賃貸営業部部長代理は「新たなビジネスが誕生するチャンス」にも期待を寄せる。   学生向けマンション・寮事業の大手、学生情報センター(京都市下京区)は各大学が急ピッチで進める留学生の受け入れ増を「追い風」と受け止め、需要拡大を狙う。留学生向けに多言語で対応するコールセンターなど各種サービスに力を入れる。   五輪に向け動き加速 不動産取引調査会社のジョーンズラングラサール(JLL、東京都千代田区)によると、東京都での不動産取得額に占める海外投資家の割合は11年が2%だったのに対し、14年1~6月は19%。リーマン・ショック前の水準には及ばないものの、着実に増加している。   東京では五輪に向けインフラ整備が進む見通しで、都心のマンションなどを中心に不動産価格は上昇傾向。海外投資家による不動産投資が増加することは確実だ。五輪関連などで外国人労働者の受け入れ拡大が進めば居住という実需が増えることも見込まれるだけに、不動産各社は今後も対応ビジネスに知恵を絞ることになる。(伊藤俊祐)

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