就活お役立ちビジネスニュース

send 不動産・建設、データ偽装で危機感 自浄作用の重要性増す業界

2015年11月11日 水曜日

  bsc1511110500002-p1   不動産・建設大手の2015年9月中間連結決算が10日出そろい、景気の回復基調や低金利に伴う堅調な需要を背景に各社の業績は軒並み増益となった。だが、足元では需要の伸びに鈍化がみられる。全国に波紋が広がっている、横浜市都筑区のマンションに端を発した旭化成建材のくい打ちデータ偽装問題も収束の見通しが立っておらず、業界の危機感も強まっている。   「実態を解明した上で、再発防止策を検討する。必要であれば、法律の見直しも含めて検討したい   石井啓一国土交通相は10日の衆院予算委員会で、横浜市のマンション傾斜問題を踏まえ、建設業法や建築基準法などに問題がないか点検する考えを示した。民主党の前原誠司氏が公共工事品質確保促進法に関連して民間工事でも同様の法制定の必要性をただしたのに対し、答弁した。 1~9月の首都圏のマンション新規契約戸数は前年同期比5.9%減だが、1戸当たりの販売価格は6.6%増と高い利益率を確保した。都心の高価格物件は、売り出し日に即日完売の状態が続いている。  

中間決算を10日発表した住友不動産の堀慎一財務部長は会見で、「都心部や好立地の物件は、価格帯を上げても受け入れてもらえている」と、不動産市況について強気の見方を示した。

  しかし、東急不動産ホールディングス(HD)の担当者は「二極化が進んでいる」と、マンション市場の動向への警戒感を口にする。希少物件の好調ぶりと比べ、一般的な仕様の物件は「販売のペースがやや遅い」(担当者)。高止まりする建設資材や人件費が販売価格にも反映され、「消費者が“様子見”を決めている」(不動産大手)という。   こうした中で、データ偽装問題の拡大が市況を冷え込ませる可能性は小さくない。各社は中間決算時点では「偽装問題の影響は出ていない」とする一方、「動向を注視する必要がある」と先行きへの懸念もにじませた。実際、現場では「うちのマンションは大丈夫かとの問い合わせが相次ぎ仕事にならなかった」など、支障も出ている。  

建設投資額(出来高ベース)は8月まで5カ月連続で前年実績を上回り、「採算のとれる受注が増えた」(清水建設)ことが中間期の利益を押し上げた。しかし、今後の国交省の動きによっては収益環境に影響が出る恐れがある。

  このため、建設大手などが加盟する日本建設業連合会は自ら、各社に委ねられていたくい打ち工事についての指針を統一する方向で動き出した。好調な業績を維持する上で、「業界全体の責任として解決していきたい」(清水建設の黒沢成吉副社長)という自浄作用の取り組みの重要性が増している。(佐久間修志)   ■建設4社の2015年9月中間連結決算   (売上高/営業利益/最終利益) 鹿島 7836(4.7)/321(9.6倍)/229(3.2倍) 清水建設 7817(14.8)/395(2.4倍)/240(2倍) 大林組 8346(2.9)/425(2.5倍)/278(96.7) 大成建設 7270(9.2)/443(2.3倍)/315(2.5倍) ※単位:億円、カッコ内は前年同期比増加率% ◇ ■不動産大手5社の2015年9月中間連結決算 (売上高/営業利益/最終利益) 三井不動産 7989(6.8)/1096(19.0)/670(42.7) 三菱地所 4849(10.6)/837(25.5)/562(5.3) 住友不動産 3613(4.4)/847(11.6)/471(24.4) 東急不動産HD 3512(9.0)/295(18.5)/148(31.8) 野村不動産HD 2929(20.5)/407(39.5)/224(92.3) ※単位:億円、カッコ内は前年同期比増加率%

フジサンケイビジネスアイ

就職コンサルナビ

イノベーションズアイ