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send 三越伊勢丹、社長退任で拡大路線を全面見直し 新規事業から撤退、リストラ断行

2017年3月13日 月曜日

売り上げが落ち込んでいる三越伊勢丹ホールディングスの旗艦店の一つ、銀座三越(右)=東京・銀座

三越伊勢丹ホールディングス(HD)が、3月末に退任する大西洋社長が進めてきた新規事業を整理・縮小することが12日、分かった。事業の多角化で本業の百貨店事業の人手が不足しており、今後1~2年かけて整理し、人員を再配置する。化粧品や食品などを扱う小型店の展開も縮小する。現場の混乱を収束し、百貨店事業の立て直しを急ぐ。

三越伊勢丹は百貨店事業からの脱却を図るため、大西氏が主導し、新規事業を拡大してきた。飲食や婚礼などの共同出資会社の設立やベンチャー企業への出資、小型店の拡大を続けてきたが、現場の負担が重くなっていた。 インバウンド(訪日外国人)による「爆買い」の終息で業績不振に陥る中、拡大路線に対して労働組合からの不満の声が高まり、大西氏は社長退任に追い込まれた。 杉江俊彦専務が社長に昇格する4月からの新体制では、大西氏が推進してきた拡大路線を修正し、業績改善に取り組む。 中国向けのネット通販や婚礼、飲食事業などの新規事業は採算が取れず、撤退も視野に入れている。化粧品や食品などの小型店の拡大も見直し、縮小する。 大西氏は衣料品販売をアパレルに頼らず、独自商品を開発し、利益率を高める「仕入れ構造改革」を推進してきたが、多くの在庫を抱え、特別損失を計上する可能性も出ている。このため、商品の仕入れ方法についても抜本的に見直す。5月に予定している決算発表で新規事業の撤退・縮小などの具体案を公表する。

百貨店を取り巻く環境は、爆買いの終息や個人消費の低迷で厳しくなっている。2016年の百貨店売上高は6兆円を割り、ピーク時の6割まで減少している。三越伊勢丹も伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)や三越日本橋本店(同中央区)、銀座三越(同)など旗艦3店の売り上げが落ち込み、不採算の地方店の赤字を補えなくなっている。大西氏はリストラを示唆していたが、新体制でも不採算店舗の整理・縮小は行う方針だ。

大西氏の拡大路線を修正しながら、リストラも断行するため、業績の立て直しは時間を要する可能性も出ている。(黄金崎元)     ■大西体制における事業多角化 ・セレクトストアや化粧品、食品などの小型店の拡大 ・婚礼、飲食、マーケティング、スポーツ、食品宅配などの共同出資会社の設立 ・フィンテックベンチャー企業や高級中古ブランド品を扱うネット会社に出資 ・エステサロン会社や高齢者向け旅行会社などの買収 ・三越銀座店に空港型免税店をオープン ・中国向けネット通販への参入

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