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send 三菱重、逆風の原子力に挑む 仏アレバ再建へ数百億円出資を検討 中国に技術流出の恐れも

2016年12月9日 金曜日

  bsc1612090500006-p1   三菱重工業と日本原燃(青森県六ケ所村)が、経営再建中の仏原子力大手アレバに計数百億円を出資する方向で最終調整していることが8日、分かった。出資比率は10%程度になる見通し。アレバは三菱重工と提携関係にあり、出資を通じ再建を支援する。アレバが得意とする核燃料の再処理や廃炉の技術を取り込む狙いもあるとみられる。   製造から廃炉まで   アレバは、フィンランドで受注した原発をめぐるトラブルや、東京電力福島第1原発事故後の市場の冷え込みで、業績が大幅に悪化している。このため、間接も含めて9割弱を出資する仏政府の主導で再建が進んでおり、不採算事業を切り離して新会社を作り、三菱重工などの出資を仰ぐことが検討されていた。   三菱重工は、これ以外に原子炉製造を手掛けるアレバ子会社への出資も検討中で、海外での原発受注でも協力を深める方針だ。   三菱重工は、今回の出資を機にアレバとの協力を深め、国内の原発新設が見込めなくなるなど逆風が吹く市場での生き残りを図る考えだ。   両社は、折半出資の合弁会社を通じて中型の加圧水型軽水炉(PWR)「アトメア1」を共同開発してきた。原発では、他にも東芝が米原子力大手のウエスチングハウスを2006年に子会社化し、日立製作所は米ゼネラル・エレクトリック(GE)と提携している。   三菱重工とアレバの提携は中型炉の開発にほぼ限られ、東芝や日立に比べると緩やかだったが、今後は原子炉製造から廃炉まで幅広く協力することになりそうだ。国内で廃炉ビジネスの拡大が予想されるなか、優れた技術を持つアレバは頼もしい味方となる。  

中国流出のリスク

  だが、今回の出資にはリスクもつきまとう。   東京電力福島第1原発事故で脱・原発の動きが広がり、財政悪化などで建設計画を先延ばしする国が相次ぐなか、アレバの再建は容易ではない。早期の改善が実現しなければ、三菱重工の競争力に影響を及ぼす可能性がある。   しかも、アレバと原子炉子会社には中国の原子力大手も出資を検討している。仏側には、出資受け入れで多くの建設計画が持ち上がっている中国への進出を加速する狙いがあるとみられるが、中国側に技術が流出する恐れもある。   三菱重工は、豪華客船の建造遅れで多額の損失を計上してきたほか、新型旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」も計画が遅れて開発費が膨らむなど、厳しい経営状況にある。数百億円とはいえ、投資リスクは決して小さくはない。(井田通人)

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