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send ヨドバシ快進撃!王者アマゾン猛追 通販で充実の品ぞろえ、ヤマダなどに先行

2015年7月15日 水曜日

bsd1507150500005-p1   家電量販店大手ヨドバシカメラが、インターネット通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」で驚異的な成長を遂げている。家電はもちろん、ゴルフクラブなどのスポーツ用品から、有機野菜やコメなどの食料品まで購入できる幅広い品ぞろえが顧客に受け入れられているからだ。店頭での対面販売で苦戦するヤマダ電機などもネット強化で対抗するが、先行したヨドバシの背中ははるかかなただ。総合通販サイトの王者、米アマゾン・ドット・コムすら意識させるヨドバシ・ドット・コムの快進撃の勢いは止まりそうにない。   生活用品や雑貨も   「取り扱っている品目は約370万点に達する」。ヨドバシでEC事業を統括する藤沢和則副社長はこう豪語する。   「競合する家電量販の他社サイトでも一部で生活用品や雑貨などを取り扱っているが、数十万~百数十万点程度にとどまる。ヨドバシほど多岐にわたる商品群をそろえているのは異例中の異例だ。   強みは、それまで品ぞろえが薄かった商品を充実させられる対応力にある。「生鮮食品とファッションの取り扱いが少なかった」(藤沢副社長)ことが分かると、6月からは焙煎したコーヒー豆の注文も受け付けるなど生鮮食品も拡充させ、顧客の要望に応えてきた。   こうしたきめ細やかな対応が実り、ヨドバシ・ドット・コムの売上高は今年度、1000億円近くに到達する見通しだ。   高い成長を背景に、投資も増やす。急増している受注に応えるため、川崎市に所有する自社倉庫を増築し、2年後に延べ床面積約25万平方メートルの巨大物流拠点として生まれ変わらせる。倉庫規模は、アマゾンが日本国内に持つ最大の物流拠点「小田原フィルメントセンター」の約20万平方メートルを5万平方メートル上回り、ヨドバシのネット通販事業に懸ける意気込みを裏付ける。   ネット通販で最も重視されるのは、商品が自宅に届くまでの配送速度だ。ヤマダ電機は午後3時までにネットで商品の注文を受けると、近隣の店舗から社員が即日配送するが、このサービスを受けられるのは店舗営業時間内に限られる。   ビックカメラも一部地域・商品を除いて日本全国送料無料サービスなどを導入しているが、大型商品が届くのは出荷から2~7日後という制約を抱える。  

独自物流システム

  これに対し、ヨドバシは宅配業者に依存しない独自の物流システムをいち早く構築、利便性の高さと配達の速さで優位性を打ち出した。例えば夏場に冷蔵庫が故障したり、パソコンが夜壊れて代替機を翌朝までに用意したりしなければならないといった緊急事態にも配送対応ができるという。藤沢副社長は「夜12時までにネットで注文をいただければ、都内なら最速で翌朝8時には無料でお届けできる」と胸を張る。   受取場所の多様性も強みだ。仕事の関係で商品を自宅で受け取る時間のない会社員向けなどには、ネット通販で購入した商品を「マルチメディアAkiba」や「マルチメディア梅田」で24時間受け取れるサービスを展開する。「多様なライフスタイルのお客さまの要望に合わせることが最も大事だ」と藤沢副社長は指摘する。受け取り方法の選択肢を増やすことで、幅広い顧客層の取り込みにつなげる狙いだ。  

ヨドバシは消費者の購買スタイルの多様化に合わせ、ネット通販と店頭販売におけるポイント付与率や特典を統一した。店舗でのクレジットカード払いで8%だったポイントは、ネット通販や現金払い時の10%に引き上げる一方で、ネット通販を対象に1万円以上の高額商品について無料で90日間修理保証していたサービスは店頭でも拡大する。

  こうした取り組みにより急拡大するヨドバシの通販事業は、アマゾンを脅かしつつある。アマゾンの2014年12月期の日本の売上高は79億1200万ドル(当時のレートで約8400億円)と群を抜くが、伸び率は前期比14%増と13年12月期の20%増から鈍化した。前年比5割程度の伸びとなったヨドバシ・ドット・コムの猛追も影響しているとみられる。   国内家電量販は、昨年4月の消費税増税後の消費の落ち込みで厳しい経営環境にあり、ヤマダ電機は今年6月末までに国内全店の5%強に当たる約60店舗を閉鎖した。店舗中心の対面販売に限界が見え始める中で、ヨドバシのネット通販事業における成功は、家電量販の生き残りに向けた新たな方策を示す「道しるべ」になっているのかもしれない。(永田岳彦)

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