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send マイナンバー漏洩対策に備え 中小ベンチャー、セキュリティーソフト商戦激化

2015年10月5日 月曜日

  bsj1510050500002-p1   全ての国民に番号を割り当てるマイナンバー(社会保障・税番号)制度に使われる12桁の個人番号の通知作業が5日から始まり、来年1月の運用開始が秒読みに入る中、中小ITベンチャーによるセキュリティーソフト商戦が熱を帯びている。各社自慢の技術が盛り込まれ、大手メーカー製とは一味違う製品がめじろ押しだ。マイナンバーの個人情報漏洩(ろうえい)対策は、なお3分の1以上が未対応とされる中小企業だけでなく、大企業でも対応の遅れが指摘されており、競争は年内いっぱい続きそうだ。   経費負担も最小限   ソフト開発のカプセルウェア(東京都千代田区)は、情報漏洩対策ソフト「カプセルウェア」を開発、7月に販売を始めた。ソフトを起動させた環境下で作成した文書に暗号化を施す。同ソフトを導入したパソコンでしか文書を復元できない。未導入のパソコンに送信した場合でも、文字が解読できないようになっている。安井慎二社長は「郵便で言えば、親展付き書留のようなもの」と話す。   一般的にセキュリティーソフトは、管理サーバーにインストールすることで、サーバーとつながるパソコンにもセキュリティーを施すが、専任の技術者を置く必要があるため、経営資源が限られる中小企業には負担が大きい。カプセルウェアはパソコンごとに導入するため、こうした導入にあたっての経費負担も最小限にとどめられる。  

1対1での文書のやり取りに使う「KeepNDA」、部署単位で使う「SafeProject」などがある。福岡、新潟の両県警が採用し、自動車教習所との間で、高齢運転免許保有者の認知状況に関するデータのやり取りにこのソフトを活用している。

  伝票印刷ソフト開発のヘキサード(同港区)は、社会保険各種届け出帳票発行ソフト「社保助」の最新版(ver4.5)を今月発売する。12桁の個人番号に加え、ワークライフバランス(仕事と個人生活の両立)などの労働環境の変化を受け、育児・介護休業賃金証明書、60歳到達時賃金証明書などの帳票印刷にも対応させた。   オービックビジネスコンサルタント(OBC)の給与計算ソフト「給与奉行」、ピー・シー・エーの給与計算ソフト「PCA給与X」と連動し、両ソフトに入力されている個人番号のデータを取り込んで印刷するが、「印刷後に社保助にそのデータを残さないようにする」(板橋和彦代表)ことで、情報漏洩のリスクを低減させた。  

システム開発のSELTECH(セルテック、同渋谷区)は、不正アクセスから個人情報を守る新技術「フェザー・オックス」を開発した。パソコン内に入っている基本ソフト(OS)とは別に、もう一つの隠された安全な「セキュアOS」で重要な情報を扱うことで、不正アクセスから情報を守る仕組みだ。「CPU(中央演算処理装置)への負荷もなく、セキュリティーを大幅に強化できる」(江川将偉社長)ことが売り物だ。独自技術により、フェザー・オックスのCPU占有率をわずか1、2%程度に抑えた。

  遅れる導入準備   個人番号通知に続き、企業に割り当てられた13桁の番号通知も始まるが、東京商工リサーチのアンケートによると、マイナンバー制度の導入準備について資本金1億円未満の中小企業の35.3%が「未検討」と回答。同1億円以上の大企業の12.9%と比べて立ち遅れが目立つ。   中小企業経営者を対象にしたマイナンバー制度に関するセミナーには連日、大勢の人がつめかけている。東京商工会議所江戸川支部が9月17日、東京都江戸川区内で開いたセミナーには約100人が参加。岸田税理士事務所(同足立区)の岸田亜矢子所長が「住民票に記載された住所に届くので、確実に受け取るように」などとアドバイスした。参加した板橋区の建設会社の女性は「重要な個人情報を扱うことで、責任の重さを痛感した。時間は限られているが、準備には抜かりないようにしたい」と語った。(松村信仁)

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