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send パリ協定きょう発効 日本、技術協力で巻き返し 二国間クレジット普及進める

2016年11月4日 金曜日

  cpd1611040500005-p1   昨年12月に誕生した地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」が、日本時間4日午後1時に発効する。化石燃料に依存してきた従来の暮らしや経済を大きく変革し、大気中への温室効果ガス排出を今世紀後半に「実質ゼロ」にするのを目指す。   先進国だけに温室効果ガスの削減目標を課した京都議定書に代わって、発展途上国を含む190カ国以上が参加するのが特徴。各国が自主的な削減目標を掲げて達成を目指し、5年ごとに互いにチェックして取り組みを強化する。   相互チェック体制   すでに米国や欧州連合(EU)諸国、中国、インドなど排出量が多い主要国を含む90カ国以上が批准。大きく出遅れた日本は4日にも衆院で批准案を承認する見通しで、ようやく批准国への仲間入りを果たす。   パリ協定は昨年12月に国連の気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で採択。深刻な温暖化被害を防ぐため、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えるのが目的だ。日本は2030年の排出を13年比で26%削減する目標を掲げる。照明をLEDに切り替え、古くて効率が悪い火力発電所の廃止や休止を促す方針。  

ただ、日本を含め各国が掲げる現在の目標では、全て足し合わせても2度以上の上昇が避けられない。このため5年ごとに削減状況を互いにチェックし、国際協力で目標を引き上げていく必要がある。

  途上国は先進国に比べ緩やかな基準を求めるが、先進国や温暖化被害が進む島嶼(とうしょ)国は同じ制度の下で透明性を確保するよう求めている。目標の裏付けとなる情報をどこまで詳細に求めるのか、また目標の達成度合いをどう報告し、国際的なチェックを受けるのかが各国の関心事だ。   途上国後押しが課題   一方、先進国が資金や技術の支援で途上国の温暖化対策をどう後押しするのかも、今後の課題になる。日本が重視するのは、協定に盛り込まれた「市場メカニズム」の活用方法だ。政府は環境分野の技術協力で途上国の排出量を減らす「二国間クレジット制度(JCM)」の普及を進めている。自国の削減目標の達成に向け、JCMの効果を十分取り込めるようにしたい考えだ。  

パリ協定は全ての国が参加する初の国際枠組みのため、合意を優先し、詳細なルール作りは今後の交渉に先送りした。当初は発効直後の第1回締約国会議(CMA1)でルールを決める予定でいたが、想定以上の早さで発効が決まり準備が追いついていない。

  日本も、CMA1では具体的なルール作りはしない見通しとあって、国際環境経済研究所の竹内純子理事は「実質的なダメージはない」と指摘する。   とはいえ、批准国との間で発言力に差が出るのは避けられない。環境団体関係者は「交渉が始まれば、日本は発効に貢献しなかったという扱いを受ける」と懸念する。巻き返しに向け、国際的な存在感を高める戦略の立て直しを迫られる。

フジサンケイビジネスアイ

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