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send バイク再編、市場縮小で危機感 「あの2社が組むとは…」 次の焦点はスズキ

2016年10月31日 月曜日

  bsa1610310500001-p1   国内二輪車メーカーが事業再編を加速している。ホンダなど大手4社は世界でも存在感が大きいが、お膝元の国内市場が大幅に縮小。その結果、ホンダと、ライバルのヤマハ発動機は、排気量50cc以下の「原付き1種」で業務提携を検討する。二輪車事業の赤字が続くスズキの動向が次の焦点になっている。   bsa1610310500001-p2   泥沼の争いから一転   10月16日、栃木県茂木町のサーキット「ツインリンクもてぎ」。爽やかな秋晴れが広がり最高気温が25度と季節外れの「夏日」を記録する中、世界最高峰の二輪車レース「MotoGP」第15戦の決勝が開かれた。   詰めかけた5万2216人のファンが見つめる中、4周目にトップに立ったホンダのマルク・マルケス選手が独走。ライバルのヤマハ発のバレンティーノ・ロッシ選手が7周目に転倒し、24周のレースを制したマルケス選手が残り3戦を残して年間王者を決めた。マルケス選手は「ホンダは一生懸命頑張ってくれた。最高の年になった」と感謝の気持ちをコメントした。   ヤマハ発のロッシ選手らの脱落で2位に伊ドゥカティの選手がつけたが、3位にはスズキのマーベリック・ビニャーレス選手が入り、日本メーカーの底力を見せつけている。  

最高峰のレースでの活躍が示すように、二輪車市場で日本勢の存在感は大きい。日本自動車工業会(自工会)によると、2015年の世界の二輪車生産5598万台のうち、日本メーカーのシェアは44%を占める。近年は印ヒーローグループなど新興国メーカーが台数を伸ばしているが、日本は依然としてほぼ半分を維持する二輪車大国だ。

  だが、国内市場の状況は厳しい。15年の国内販売は約37万台となり、ピークの1982年に記録した約328万台から9割近く減少した。その結果、各社は主要拠点を置く国内事業の再編を迫られている。   代表例はホンダとヤマハ発が10月5日に電撃発表した業務提携だ。両社は国内独自規格の原付き1種の維持を目指し、共同開発などで投資を抑制。海外で人気の高い排気量125ccクラスなどに経営資源を振り向け、収益性の改善につなげる方針だ。   これに対し、業界関係者は「あの2社が組むとは」と驚きを隠さない。両社は80年前後の数年間にわたり、泥沼の争いを演じた。主要製品のスクーターを中心に定価の半額など値下げ競争が起き、両社の関係は悪化した。マスコミは両社の頭文字から「HY戦争」と書き立て、犬猿の仲とされた。  

業務提携の記者会見で、ホンダの青山真二取締役は「熾烈(しれつ)な販売競争があったのは過去の事実だが、しこりはない」と話した。ヤマハ発の渡部克明取締役は「入社がHY戦争に敗れた年で、すぐに減俸になった」と振り返ったが、「原付き1種を何とか残したいと思い、提携を選んだ」。市場縮小への危機感が、かつての敵同士の手を結ばせた格好だ。

  より深刻なのは国内3位のスズキだ。二輪車事業は販売不振が続き、2016年3月期は営業損失が約102億円と2期連続で赤字を記録した。   開発投資負担が重く   国内4位のカワサキが原付き1種を扱わず、得意の大型車を中心とした専門店の拡大に乗り出す一方、スズキはホンダなどと並び原付き1種から1000cc級の大型までそろえるフルラインアップメーカー。かつて「カタナ」などの名車を生んだが、15年度の世界販売台数はホンダの1705万台に対し、スズキは149万6000台と10分の1以下にとどまり、開発投資などの負担が相対的に重い。  

スズキも手をこまねいているわけではない。二輪車事業を「経営課題の一丁目一番地」(幹部)と位置付け、今年5月にマレーシアの生産工場を閉鎖した。国内でも分散する生産機能の浜松工場への集約を決定し、「車種も絞り込んでいく」(同)とする。

  スズキが昨年6月に発表した20年までの中期経営計画は、二輪車事業の「選択と集中による赤字体質の脱却」を掲げた。今後は「スポーツ」「150cc以上」という特徴を明確にした製品を開発するとしており、原付き1種などの扱いに注目が集まる。生き残りに向けて提携先を探すのか、または一部車種の撤退も視野に入れるのか。スズキの次の一手が二輪車業界の未来を占う。(会田聡)

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