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send シェアビジネス課税漏れどうする 配車仲介・個人売買の所得把握は困難

2017年9月8日 金曜日

ウーバーのアプリを使うドライバー=スペイン・マドリード(ブルームバーグ)
  モノやサービスを有料で貸し借りして使う「シェアリングエコノミー(共有型経済)」をめぐる課税漏れについて、政府が対策の検討を進めている。貸し借りは仲介業者を通じて個人同士で行われることが多く、そこで得た所得を税務当局が正確に把握できないなど、課題は多い。うまく利用すれば人手不足解消の一助になると期待される共有型経済だが、課税の制度設計で困難を抱える。 共有型経済の代表的なサービスが、米配車大手ウーバー・テクノロジーズが提供する、一般ドライバーが対価を受け取り自家用車で客を運ぶ「ライドシェア(相乗り)」だ。 利用客がスマートフォンのアプリを介して配車を求めると、ウーバーに登録した近場のドライバーが迎えに来る仕組み。急増する訪日客の交通需要への対応から、日本での解禁も検討されている。 ただ、サービスの内容を考えると、事業の主体が配車を仲介したウーバーなのか、運転手なのか識別が難しい。運転手がウーバーの被雇用者として扱われた場合と、運転手が個人事業主として扱われた場合では、所得税や法人税の課税方法も変わる。個人運転手の所得などの情報を正確に把握できる手段がないため、課税漏れの可能性も高まる。さらに、仲介業者の事業拠点が海外にあれば、法人税などの課税も困難だ。 国内で利用者が急増している「メルカリ」などの個人間売買アプリの利用でも課税漏れの問題が指摘されている。衣服や家具などの生活用動産を売買した場合は確定申告は不要だが、1つ30万円超の貴金属や骨董(こっとう)品を売買して得た所得は課税対象となる。

また、こうした個人売買で年間売り上げが1000万円を超えれば消費税の納税義務が発生する。だが、「複数のアプリを活用した売買で1000万円を稼いだ個人所得の把握は難しい」(財務省関係者)という。

 既に、共有型経済が抱える課税漏れ問題への対策は海外でも広がりつつある。フランスは2020年から、こうした仲介業者に対し税務当局への取引情報などの提出を義務化する制度を設ける方針だ。日本でも仲介業者や利用する業者の所得情報などを把握するため、マイナンバーの提出を義務付けた登録制の導入を求める声もある。政府はこうした事例も参考に対策を進めたい考えだ。ただ、日本における共有型経済の認知度は3割程度にとどまっており、対策議論が順調に進むかは見通せない。(西村利也)

フジサンケイビジネスアイ

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