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send ゴーン問題で新車開発遅延も 3社連合、司令塔欠き意思決定不透明に

2018年11月28日 水曜日

降雪を再現できる三菱自動車の試験棟。3社連合の技術開発において存在感を示せるか=27日、愛知県岡崎市  

日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者の逮捕により、同社とフランス自動車大手ルノー、三菱自動車の3社連合による技術開発戦略が揺らぎ始めた。ゴーン容疑者という“司令塔”を失ったうえ、出資比率見直しをめぐって日産とルノーの関係に亀裂が入る可能性も出ているからだ。すでにエンジンなど基幹部品の3割超を共通化しているだけに、3社の足並みの乱れは新車の開発などに影響する懸念がある。

基幹部品3割超共通 三菱自は27日、愛知県岡崎市の技術センター内に新たに開設した車両開発施設を報道陣に公開した。マイナス45度の極寒から55度の酷暑まで再現し、多様な気象条件下で車両への影響の検証が可能という。燃費不正を契機に3社連合に加わり、業績が回復してきた三菱自は、技術開発力の強化を推し進める。 日産出身で開発を担当する山下光彦副社長はゴーン容疑者逮捕について、「全部を統合していた前会長が退場した。誰がどう決めるかはこれからだ」と、3社連合の意思決定への不安を述べた。一方で、「新しい技術が次々と必要になる車造りには、1社で対応できない。3社の力を結集し、難しい技術開発に取り組む方向性は変わらない」と、企業連合の必要性を改めて強調した。 ゴーン容疑者は日産とルノーが資本業務提携した1999年以降、「プラットフォーム(車台)」を共通化するなど、企業連合の相乗効果拡大に向けた下地づくりを進めてきた。2016年に加わった三菱自とも、部品の共通化や車両開発の一体化などに取り組み、昨年9月時点で販売台数の3分の1について、基幹部品を共通化。コストの低減に大きな効果があるとされ、22年までに共通化比率を75%に引き上げる方針を示していた。費用の削減や生産効率向上などによる17年度の相乗効果は、3社合計で前年度比14%増の57億ユーロ(約7300億円)に上っていた。 協議対立なら致命的 しかし、ゴーン容疑者の失脚により、先行きに不透明感が漂う。資本関係を「フェア(公平)ではない」(幹部)として見直したい日産と、現状維持を求めるルノーとの協議が対立に発展する可能性が否定できないからだ。研究・開発などの部門は機能統合も進んでいるため、すぐに業務に支障が出るわけではないが、電動化や自動運転などの次世代技術をめぐる競争は激しく、意思決定の遅れは致命的だ。3社連合は最大の試練を迎えている。(臼井慎太郎)

フジサンケイビジネスアイ

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