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send キリン低迷で方針転換、初のPBビール セブン向けに開発、巻き返しへ

2015年6月3日 水曜日

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2015年のビール市場でシェア回復を期すキリンビールが、コンビニエンスストア最大手と新たな協業に乗り出した。

  キリンは2日、セブン&アイ・ホールディングス(HD)の高級プライベートブランド(PB=自主企画)「セブンゴールド」向けに、ビール商品を共同で開発したと発表。自社ブランドに特にこだわってきたキリンが、PB向けのビールを開発したのは初めて。販売苦戦が続く中、キリンはセブン&アイの強力な販売網をてこに巻き返しにつなげる考えだ。   20~30代向けに照準   セブン&アイが、セブン-イレブンなどグループ約1万8000店で9日から売り出すのは「セブンゴールド まろやかエール<無濾過>」。価格は1瓶(305ミリリットル入り)228円。   酵母を濾過(ろか)しないことで、まろやかな口当たりと香りを引き出したのが特徴。まろやかエールでは、20~30代の男女向けの需要を取り込む考えで、年内に15万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売を目指す。   セブン&アイはサントリーと共同開発したコクが特徴の「金のビール」を昨年4月から発売している。金のビールとのすみ分けについて、セブン-イレブン・ジャパンの鎌田靖常務執行役員は2日の会見で「ビールは嗜好(しこう)品なので、香りなど、いろいろな要素の新商品を登場させ、金のビールだけで取り切れない客層を広げたい」とした。セブン&アイは昨年、金のビールで40万ケースを販売していた。   一方、今回キリンがセブン&アイ向けにPB商品を開発したのは「日本中の大部分の方が買うことができるチェーンを通じて(商品の)ブランドを育てていける」(橋本誠一常務執行役員)と判断したためだ。   まろやかエールの瓶に貼られたラベルには「7iGOLD」と書かれているが、それよりもおよそ6倍ほど大きくキリンブランドを示す聖獣「麒麟」が印刷されている。「お客から見たときはセブンゴールドでありながら、キリンの商品と分かる」(橋本常務執行役員)といい、キリンのブランドも同時に発信できると考えたわけだ。   もっとも、かつてのキリンは、PB向けの開発によって、自社ブランドが食われる「もろ刃の剣」になりかねないとして、かたくなに慎重だった。実際、「かつてのキリンなら、いくらラベルに麒麟のマークが入ったとしてもPB向けには開発しなかったのではないか」(同業他社)との声も聞こえる。   アサヒの後塵を拝す   キリンに転換を迫ったのが販売の低迷だ。同社のビール類(発泡酒、第3のビール含む)の課税出荷数量シェアは09年にアサヒビールを逆転したが、その後は後塵(こうじん)を拝し続ける。   14年の課税出荷数量は前年比6.1%減の1億4167万ケースと、ビールシェアトップに返り咲いた09年から20%も縮小。首位のアサヒビールとは課税出荷数量(14年で1億6328万ケース)の差が広がっており、今回のPB投入に次ぐ2の矢、3の矢を次々と放ち、反転攻勢につなげることが求められている。(今井裕治)

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