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send ウェブ面接に利点と戸惑い 新型コロナ禍で感染抑制、雰囲気つかみづらく

2020年5月25日 月曜日

ウェブ面接でやりとりする小田原福祉会の井口健一郎さん(左)と、大学4年の田淵さくらさん=18日

来年春に卒業予定の大学生らの就職活動が6月1日、政府が定める筆記試験や面接の選考活動の解禁日となり、ヤマ場を迎える。新型コロナウイルス感染拡大によりウェブ形式の面接が増え、一度も会わずに内定を出す動きも。学生、企業双方にとって感染リスクや移動コストを抑えられる利点がある一方で、互いの雰囲気をつかみづらいとの訴えが上がっている。   画面越しに1時間 「人と関わる仕事を希望しています」「人当たりが良いので、向いていると思いますよ」。神奈川県内で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「小田原福祉会」の面接。桜美林大4年の田淵さくらさん(22)と、採用担当の井口健一郎さん(40)がパソコン画面越しに、志望動機などの質疑を重ねた。4月からの面接を全てウェブで実施し、既に数人に内定を出した。 施設利用者の多くは認知症のため、求めるのは「コミュニケーション力がありチームとして調和を取れる」人材だ。対面しないと見極めづらそうだが、井口さんは「事前に適性検査を受けてもらい、じっくりと話すことで向き不向きを判断できる」と語る。この日のやりとりは約1時間にわたった。田淵さんも「長く話せて良かった。アルバイト先が休業となり、交通費がかからないのも助かる」と話す。 採用日程のルールは今回、経団連に代わり政府が初めて主導。選考活動は6月から始めるよう経済・業界団体に要請しているが、自主的に守るルールとしているため、既に本格化している。人材紹介大手「ジェイエイシーリクルートメント」(東京)の4月下旬の意識調査によると、回答を寄せた336社のうち、42%が「最終面接まで全てオンラインで行っても採否を決定できる」との認識だった。 ウェブ面接に対する学生側の受け止めは複雑だ。都内の大学4年の男子学生(21)は「面接官がパソコン画面の向こう側にいるので緊張しなくて済むが、そこで勤めている人にさえ会ったことがないような企業を選んでいいのかという思いもある」。茨城県の大学4年の男子学生(21)も「論理的にというより熱意を前面に出してアピールしたいが、伝わりづらい」と話す。   今後の状況見極め 6月1日に面接を始める都内の金融大手は数百人を採用する計画で、全面的にウェブ形式で実施予定。対面にすると全国各地の学生が新幹線や飛行機で移動することが想定されるためだ。担当者は「会った方が互いの空気感が伝わるはずだが、控えざるを得ない」と、苦渋の決断だと明かす。 関西の学生を多く採用する四国の金融機関は、6月上旬に1次面接をウェブ形式にした上で、2次以降は感染状況を見ながら対面実施を視野に検討するという。 都内の大学4年の女子学生(21)は、志望する大手食品メーカーの1次面接を6月初旬に受ける予定だが「対面かウェブ形式か、東京の緊急事態宣言の状況を見極めて判断する」と言われ、連絡待ちだという。「間近に迫っているのにイメージしづらい。不安ばかりが募る」

フジサンケイビジネスアイ

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