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send 「TPP11」年明け発効後、日本主導で推進 自由貿易の輪拡大の方針示

2018年7月20日 金曜日

記念撮影に臨む米国を除くTPP参加11カ国の首席交渉官ら=19日午前、神奈川県箱根町

米国を除く環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加11カ国は19日の首席交渉官会合で、年明けにも見込まれる協定発効後、速やかに加盟国拡大の手続きに入ることを確認した。自由貿易の輪を広げ、保護主義に走るトランプ米政権に対抗する。協定発効後に新規加盟を議論する「TPP委員会」の初回開催地は日本を軸に調整する方向だ。

首席交渉官会合は18日から神奈川県箱根町で開催。現時点では英国など6カ国・地域が新規加盟に関心を寄せており、今後は日本などが中心となって具体的な手順を検討することになる。渋谷和久政策調整統括官は19日の閉幕後、記者団に「協定発効後に直ちに手続きが必要になるかもしれない」と述べ、環境整備を急ぐ考えを示した。 菅義偉官房長官は同日の記者会見で「21世紀型のルールを世界に広める思いは参加国に共通している」と強調した。 参加に意欲を示す6カ国・地域のうち、タイとコロンビアは協定発効直後にも参加の意思を正式に通知してくる可能性がある。TPPは地域や経済の発展段階が異なる国が集まるが、知的財産権保護など幅広い分野のルールを定め、企業がビジネスを展開しやすくする質の高い協定。11カ国は、新規加盟国にも高水準のルールを当てはめる方針だ。受け入れる側も、準備を急がなければならない。

ただ、トランプ米政権は11月の中間選挙を意識し、日本にも自動車や鉄鋼の輸入に関して一方的な要求を突きつけてきた。国際通貨基金(IMF)は事態が激化すれば、世界の国内総生産(GDP)が最大0.5%縮小すると試算する。

経済政策を重視する安倍晋三首相は「保護主義からは何も生まれない」として、自由貿易体制の維持に取り組む。今月は東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の年内大筋合意の方向性を打ち出し、欧州連合(EU)と経済連携協定(EPA)にも署名した。 それでも対米包囲網の構築は万全とはいえない。TPP首席交渉官会合では「米国の復帰や保護主義への懸念は一切話題にならなかった」(関係者)。 新規加盟の可能性がある国・地域もさまざまな事情を抱える。英政府は18日、TPPへの参加について意見公募を始めると発表したが、肝心のEU離脱の行方が定まらない。韓国や台湾も、日本や米国、中国との関係に影響が出ないように情勢を見極める可能性がある。米国と強固な同盟関係を結ぶ日本の重要性が、ひときわ高まってきた。(米沢文)

フジサンケイビジネスアイ

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