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send 「IoT」主導権争い本格化 GE、IBM、日立など170兆円市場狙う

2016年7月8日 金曜日

  bsj1607080500002-p1   すべてのモノをインターネットでつなげる「IoT」を活用し、企業の経営や生産効率を高める動きが活発化してきた。IoTは、ネットワーク化されたセンサーで収集したさまざまなデータを情報基盤で分析し、経営に有効利用する仕組み。データが集まるほど活用事例が増え、情報基盤の提供者は企業に魅力的な提案を行える。米ゼネラル・エレクトリック(GE)や米IBM、日立製作所など大手企業が今年から情報基盤の提供に相次いで乗り出し、IoT時代の主導権争いが本格的に幕を開けた。   アプリ100種類以上   GEは7日、2月に提供を始めた情報基盤「プレディクス」の説明会を都内で開催した。同社は家電や金融事業を売却し、各種機器とデジタル技術を組み合わせたIoTビジネスを推進するなど、産業分野の事業競争力の向上を目指している。   航空機エンジンなどにセンサーを搭載し、故障予知や燃料コストを削減する取り組みを自社で行っているが、こうした取り組みをプレディクスを使って多くの企業に広げる狙い。   このため、情報基盤の機能拡充に向けて外部企業などと協力し、100種類以上のアプリを開発した。担当するGEデジタルでディクレターを務めるビニート・バンガ氏は「アプリを増やし、産業機器分野で業界標準になりたい」と意気込む。  

一方、「製造、流通、金融、公共など業界を問わず、経営トップのIoTへの関心は日増しに高まっている」と話すのは日立製作所の小島啓二執行役専務だ。

  日立は5月に情報基盤「ルマーダ」を発表し、企業に提案活動を始めた。IoTを活用しなければ、時代に乗り遅れると危機感を抱く経営トップが多く、引き合いは増えているという。   また、IBMはIoTビジネスを推進するため、3月に世界8カ国に「ワトソンIoT事業部」を新設した。システムをつなぐ技術に強いIBMは、自社の情報基盤をベースに他社と協業し、新たなサービス創出に力を入れている。   すでに工場制御で三菱電機と、自動車の高度な運転支援で富士重工業、ロボットで安川電機とそれぞれ協業を始めている。こうした取り組みで活用ノウハウを吸収し、企業への提案の幅を広げる戦略だ。   「売る」より「助ける」   米調査会社IDCによると、IoTは2020年に1.7兆ドル(約170兆円)の巨大市場になると見込まれている。世界には現在30~40の情報基盤があるとされるが、市場の“主役の座”を獲得できれば大きな収益が期待できる。  

IoTビジネスは企業の経営課題を解決するのを最優先としているため、情報基盤は基本的には互換性を持ったオープンな技術環境だ。実際に他の情報基盤と連携した方が良いケースも多く、競争相手が協業先にもなる複雑な構図で、日立の小島執行役専務も「IoTのビジネスモデルはモノを売るのではなく、情報基盤を使って助ける感覚で、今までとは違う」と、事業展開の難しさを口にする。

  ただ、より多くの利用者を獲得した情報基盤が、市場で中心的な影響力を獲得することは間違いない。   今は各社が情報基盤の提供を始めたばかりで競争は横一線。とにかく具体的な活用例を増やし、「効果が目に見える事例を増やすのが重要」(小島執行役専務)な段階だが、ここで抜け出し、画期的な成果を示した企業がまずはIoT時代をリードすることになりそうだ。(黄金崎元)   ■主なIoTの情報基盤(企業/情報基盤名) GE(米)/「プレディクス」 IBM(米)/「IBM ワトソン IoT PF」「ブルーミクス」 インテル(米)/「インテル IoT PF」 マイクロソフト(米)/「アジュール IoT スイート」 SAP(独)/「SAP HANA クラウド PF」 日立製作所 /「ルマーダ」 富士通/「富士通 クラウド IoT PF」 ※PFはプラットフォームの略

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