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send 「ソフトバンクが拒否」日本通信が憤り 総務省に申立て 週内の有識者会議に注目

2016年11月7日 月曜日

  juhg  

「ソフトバンクが拒否」日本通信反発、MVNO倍増視野

無料対話アプリのLINEなどの新規参入が相次いでいる格安スマートフォン市場で、ソフトバンクと、大手携帯電話事業者から回線を借りてサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の日本通信が対立し、利用者や業界の注目を集めている。日本通信が格安スマホサービス用の回線接続をソフトバンクに拒否されたとして総務省に申立書を提出した。同省の有識者会議はMVNOの一段の普及に向け、週内にSIMロック(携帯端末を自社回線以外で使用できなくする仕組み)をめぐる意見を取りまとめる予定で、これが両社の対立に影響を与える可能性もある。 「接続は端末限定」   「ソフトバンクが『拒否していない』というのは大変な誤りだ。嘘をついている」。日本通信の三田聖二会長は9月30日、電話会議による記者会見で、憤りをあらわにした。   同社はソフトバンクから回線を借り、主にソフトバンクのiPhone(アイフォーン)利用者に格安でサービスを提供しようと昨年8月、回線接続を申し入れたが拒否され、今年9月29日に総務省に提出した申立書で協議の再開命令を出すよう求めたという。これに対しソフトバンクは「拒否はしていない」と説明していた。   日本通信によると、携帯大手3社はMVNOの申し入れに応じて接続する法的義務があるため、ソフトバンクは申し入れに応じる構えだったが、「SIMフリー端末以外は接続できない」と、条件付きで回答してきたというのだ。日本通信は、この条件付き回答に激怒。会見で福田尚久社長は「100の要望に対して、100応えない限りは接続拒否だ」と述べ、端末を限定した上での回線貸し出しは受け入れられないと主張した。  

日本通信はなぜ激怒しているのか。

  現在、NTTドコモの端末利用者は端末購入後、約1万円の契約解除料を支払えば、すぐにでもドコモ回線を使ったMVNOの格安SIMカードを使って、ドコモより安い通信料でスマホを利用できる。これは、ほぼ全ての格安スマホ事業者のSIMカードが、NTTドコモの回線を使ったものに限定されているためだが、日本通信はこのせいで「ドコモ利用者以外がMVNOに移る選択肢を奪われている」と主張。ソフトバンクの回線を使った格安SIMカードが広く利用できるようになれば、「携帯電話契約者全体でMVNOの占めるシェアは倍になる」との見通しを示す。   ソフトバンクから回線を借りようとしたのは、ソフトバンク利用者が容易にMVNOに移れる環境を整えるためというわけだ。   ロック短縮を検討   ところが、ソフトバンクは、ドコモと違い、端末購入から180日経過してSIMロックを解除した端末のみが接続できるようにして、日本通信に回線を貸し出そうとした。ソフトバンクは自社で格安スマホブランドのワイモバイルを運営しており、「『ソフトバンクの回線を使った格安料金のスマホは、ワイモバイルを使ってほしい』との思惑もあって、端末を限定した回線貸し出しを日本通信に申し出た」という見方も業界内に広がっている。   三田会長は「ドコモと同じにしてもらいたいだけだ」と主張。福田社長は「3、4カ月ぐらいで総務省には判断してほしい」と早期決着に期待をかけている。   折しも、日本通信の申し立ての1週間後、総務省は、MVNOが大手から回線を借りる接続料の値下げなど、MVNOをさらに普及させるための有識者会合を開始した。「日本通信は、こうしたタイミングを見計らった上でソフトバンクとの対立を表面化させた」との見方もあるが、総務省の方針に合わせて、ソフトバンクは早速、会合の中で日本通信の意向に配慮する姿勢を見せ始めた。  

ソフトバンク側は、10月13、17日に開かれた会合で、SIMロック期間の短縮に言及。「180日間を120日にすることを検討している」と具体的な日数も示した。この発言は直接、日本通信の主張に回答したものではないが、SIMロック期間が短縮されれば、ソフトバンク利用者がMVNOに移ることができる“待ち時間”も短くなる。有識者からはSIMロック期間を0日にするよう求める声も出ており、実現すれば全ての端末がSIMフリー端末となる。

  週内に有識者意見   有識者会合は週内に意見を取りまとめ、総務省はSIMロック指針の見直しなどを検討する。一方、日本通信の申立書に対する判断は「数カ月からそれ以上」(総務省幹部)かかる見通しで、会合とは別の時間軸で進行する見込み。それでも、SIMロック期間の短縮などの指針の見直しが、総務省の判断に影響する可能性もあり、予断を許さない状況だ。(大坪玲央)   【用語解説】日本通信   日本通信 1996年5月創業。2001年に日本で初めての仮想移動体通信事業者(MVNO)として、PHSのデータ通信で同事業を開始。07年にはNTTドコモから回線を借りる際の接続料をめぐって総務相裁定を申請。格安条件で通信網を利用する権利を獲得した後、08年からドコモの第3世代携帯に対応したMVNO事業を開始した。しかし、楽天やイオンなど異業種のMVNO参入が相次いだことなどでシェアが低下。今年8月には個人向けのMVNO事業から撤退した。3月末現在で社員数は123人。本社は東京都港区。

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