就活支援ジャーナル

send 企業人の視点 身につけたいのは “本当の意味の実力”

2014年3月7日 金曜日

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大谷 義武 氏
武蔵コーポレーション株式会社
代表取締役
東京大学経済学部卒。三井不動産株式会社勤務を経て、2005 年に起業。『大企業は20 代でやめなさい』著者。

 

■大企業志向に決別を

 日本ではかなり以前から「大企業志向」が定着している。大きく有名な会社に入ることこそが人生の目標だというのである。しかし、果たしてそれで人生が幸せになるかと言えば非常に疑問だ。

 

 まず、向き・不向きの問題がある。例えば、我々の世代では松島菜々子さんが大いに人気を集めていたが、誰もが松島菜々子さんと結婚して幸せになるかと言えば全く別の話である。生涯の伴侶として合う女性かどうかは、あくまで相性の問題であるからだ。しかし、こと就職に限れば、人気就職企業ランキングなるものが毎年発表され、学生はそのランキングに「忠実に」行動している印象が強い。そうではなく、自分に合っている企業を見つけるほうがよほど生産的ではないだろうか。

 

■「一生安泰」は幻に

 次に、時代の変化について考えてみたい。昔は大きな会社は一生安泰と言われてきた。事実、高度経済成長からバブル崩壊まではそうだったであろう。しかし、現在は一部上場企業があっさりと倒産する時代であり「この会社に入れば一生安泰」というものはすでに存在しない。まして、大企業は仕事の内容が細分化されていて個人の能力が伸びる環境であるか否かという点ではそうした仕組みにはなっていない。そんな環境で育てられ、中高年になってから倒産やリストラにあったらどうだろう。自分の力で生き抜くことはできないかもしれない。

 

■相性の良い会社

 だからこそ、自分が何をしたいのかをハッキリさせ、会社の名前ではなく、自分と相性の良い会社を選ぶことが重要だ。現代では、会社に依存せずに生きていける“本当の意味の実力”をつけることが求められる。

 

 ぜひ学生諸君には志を持って就職活動に励んで欲しい。

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